みなさんこんにちは。
さて今回はウェッジ編⑤です。
前回の④は「クラブ」(後半)でしたが、今回の⑤も「クラブ」(後半のつづき)です。
どうぞ最後までお付き合いください。
【キャビティではないPWをハーフスイング練習にておすすめする理由】
前回の④ではそもそもシンプルにアプローチを見たまま「ぽんと打つ」が苦手なプレイヤー、『スイングをオリジナル解釈』されているかもしれない人は、SWやAWなどのロフト角の多いウェッジをいきなり無理に使おうとせず(特にコース上では使ってみるのも経験ですが)、7番アイアンなどを使ったランニングアプローチ、PW相当のロフト角のクラブでするハーフスイング練習などから試してみてください、と書きました。
古からあるスタンダードなスイング練習メニュー、7番アイアンでのハーフスイング練習をロフト角が40度台のPW相当のクラブで代替、それもクラブフェイスがキャビティ構造(バックフェイスの中心部がくり抜かれていて、クラブ全体の重心位置がなるべく低くなるように重心フローされている設計、簡単に言えば芯が広くボールが上がりやすい設計の事)になっていない単体で販売されているものをおすすめした理由は今時ハイテククラブの7番アイアンではロフト角が少なくしかも打ちやすいので、ボールを打つことに意識が持っていかれ、肝心のインパクトやアドレスが曖昧になり易いから、です。
キャビティ構造ではないアイアンはその構造のものよりもクラブの重心位置が高くなるため、打ち心地やインパクトは最初はつまり気味となるものの、慣れてくると上からクラブヘッドを入れるイメージが出てくるので、アドレスも少しずつ自動的に良くなります。
(最初は低いティーアップでもいい、スイングというよりもアドレスの練習というのがその理由)
コース上で見たままシンプルアプローチを「ぽんと打つ」がなんだかいつまでもいつまでも難しい!というお心当たりのあるプレイヤー、その理由はスイングというより「アドレスにあり」の可能性大ですので、もしよろしければ「キャビティ構造ではないPWでのハーフスイング練習(低いティーアップ可)」をお試しください。
少し話がそれますが、このティーアップの高さがよくわからないというプレイヤーも多いのではないでしょうか。
コース上、ティーアップをしてボールをセットするという、この一連の動作の感じだけでもそのプレイヤーのハンディキャップが手に取るようにわかる時があります。
状況が差し迫ってきたり、見るに見かねた場合などは「もう少しティーを高くした方がいいですよ」と申し上げる時もありますが、言われてみれば時々、同伴者にティーの高さを指摘されるなという方は構え方がまちまち、ボールをいつも同じ角度で見ることができていないと考えられてもいいかもしれません。
『スイングをオリジナル解釈』されているかもしれないプレイヤーの方、ティーアップのボールでもなんだか不安という日は、ティーアップしているものでこれという事は芝生の上からはもっと‥、という事になりますので、そこはもう頭を切り替えて、グリーン周りは無理やりなウェッジ選択よりもイージーに打っていけるパターや7番でのランニングアプローチを駆使しながら、スイングあれこれの前に、「安定して構える、ということは?」に少しずつイメージを働かせてみてください。
【ハイテククラブ時代の象徴、「第3勢力の登場」】
以前のことですが、偶然視聴していたゴルフ番組内にてバンカーが苦手だという元スポーツ選手のゲストプレイヤー(画面の表示ではゴルフ歴10年ほど、ベストスコア85)がホスト役のプロからワンポイントを指南されるというミニコーナーがありました。
プロの方のアドバイスは「バンカー内ではボールを無理にあげようとせず、クラブのロフト角通りに打てばボールは勝手に上がりますよ」とのこと。
ゲストの方はそのアドバイスにうなずかれていました。
このプレイヤーは歴が10年の方ということもあり、バンカーショットの次のグリーン外からのアプローチはパターでうまく寄せられていました。
きっと、バンカーショットであっても「クラブのロフト角通りに打っていく」ということも頭ではわかっている、知識としても知っているだろうなという、キャリアであるという事はみているこちらにも簡単に感じられました。
このゲストプレイヤーで出演されていたような、今までスポーツもよくされてきて、ゴルフのキャリアもそこそこという方であっても、いざコースでのバンカーショットだけは途端になんだか怪しくなる、というプレイヤーも少なくないのではないでしょうか。
見たままシンプルアプローチやロングパットの「ぽんと打つ」は出来るけれども、バンカーショットになると「ぽんと打つ」が出来ないというプレイヤーの方々です。
今までは『オリジナルナルスイング』のプレイヤーと『スイングをオリジナル解釈』されているかもしれないプレイヤーの2つのグループに分かれていました(個人的に勝手に分けてきました)が、『バンカーショットのみオリジナル解釈』されているかもしれないプレイヤーという第3勢力の登場です。
【今のところ、グループをはっきりと分けた、だけ、今ここ、だけどすごく惜しいところまできているハイテククラブ】
話はあちこち飛びますが、「ゴルフスイングは出来ている出来ていない、のゼロイチの動作などでは決してなく、グラデーションと考える」と以前書きましたが、その理由はここにあります。
このグラデーション具合がある、分かりやすく言うと幅がある、という元々極めて個人的な部分が大きいという特徴があるゴルフスイング動作を補うべく登場したハイテククラブでしたが、結果として補えている部分もあるかもしれませんが、大多数のプレイヤーにとっては割と分かりやすくはっきりとグループを浮き彫りにした、のみ、今ここ、という事ではないだろうか?というのが個人的にこちらにて一番お伝えしたい事の一つです。
この『バンカーショットのみオリジナル解釈』かもという第3勢力のプレイヤーの方々が大袈裟ではなく、これからのゴルフ業界の鍵を大きく握っていると個人的には考えている次第であります。
今回はここまでです。
最初の予想通り、話が長くなってきました。
次回はウェッジ編⑥として「バンカー」をお送りいたします。
ゴルフのハイシーズンでもある秋を迎えるにあたり、日米欧とプロのトーナメントも毎週熱戦が繰り広げられています。
国内男子ツアーも先々週、無事に開幕しました。
一足早く開幕し、先週はメジャー初戦を終えた国内女子ツアーはまるでページをめくっていくような面白さです。
男女ともに、異例の長丁場のシーズンがどのような展開になるのでしょうか。
米女子ツアーのメジャー第2戦、「ANAインスピレーション」も無事に終わりました。
大変な展開の試合でした。
この試合は毎年同じ感想ですが、グリーン上の難しさがすごいんだろうなっていう。
個人的には一番視聴時間が長かった試合です。
そして今週末は米男子ツアーの新シーズン初戦、「全米オープン」です。
どのような試合になるのかこちらも非常に楽しみです。
みなさまにおかれましては、コロナはコロナとして、気候のいい秋の本格シーズンを楽しんでください。
ここがその一助になれば幸いです。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。