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ゴルフ索引「い」(話題)

みなさんこんにちは。

今回は「レギュラー」です。

世の中が今まさにイレギュラーに包まれていますが、どうぞ最後までお付き合いください。

 

【レジャーかスポーツか】

 

ゴルフのイレギュラー、もっとも身近なものとしては降雨が挙げられるのではないでしょうか。

冬の雨の中のゴルフは寒くて冷たくてなかなか大変ですが、それ以外の季節でも「雨の中ではゴルフをしない」という方や「ちゃんとしたレインウェアをそもそも持っていない」という方も少なくないと思います。

 

ゴルフをレジャーとしてするかどうかはともかく、他のスポーツから見た場合、ボールを打った後、カートでボールのところまで行き、それを打ってまたカートで移動する。

ハーフターン後のお昼はレストランで食べ、時間があればお茶をし、またカートに乗って午後からのスタートホールへ行く。

1ラウンド終了後は感想戦でまたお茶をして終了、「これのどこがスポーツ?」というのもよくわかるお話です。

していることは、はたからみればレジャーそのもの、ボールを打つ事やスコアメイクを一生懸命していても、です。

 

【上手くなりたい人が多い、にもかかわらず】

 

「ゴルフって難しいですよね‥ふっ。」の考え方が損ではないか、と以前にも述べました。

食べるものや視聴するもの、人間が取り入れようとすることに少しずつですが深さが求められていく世の中です。

よく言わせてもらうのが「単語」ではなく「文脈」になっていっている、というお話です。

 

今はレジャー色の強いラウンド形式しかない中で「ゴルフは難しい‥。」まできている人たちがあともう少し頑張って「自分にとって、ゴルフの何が難しいのか」までを考えられる機会があれば、「難しい」の一言で片付けることはなくなっていく気がしています。

 

「この人はゴルフをしたらいいだろうなあ」という人たちに限って「ゴルフはいいわ‥。」と、最初に言われた時には衝撃的すぎましたが、今から思えばそのお気持ちは少しわかる気がします。

しない人から見た場合、レジャーなのかスポーツなのか、今ひとつゴルフがはっきりしていないんだろうな、と。

とは言え、人は一度にいろいろとたくさん考えられないので、今あるレジャー形式に乗っかりながら、帰りの道中や夜寝る前に今日のゴルフはどうだったんだろうと整理して考える、ということになっているのが現状といえるでしょう。

 

レジャーにも見えるゴルフは、本当は主体的なスポーツとしない人たちに少しでも伝わればいいなと、考えます。

 

【伝えることの難しさ】

 

たとえば「前傾角を変えないでスイングをしてみてください」という説明ひとつをとってもそうです。

自分の経験上、ずっとさせてもらっているこの説明、プレイヤーがどれぐらいの振り幅のスイングでどのような球筋をイメージしているかにもよりますが、前傾角を作っているのは上体ではなく股関節です。

股関節で前傾角をキープのつもりでも、説明しているこちら側が「前傾角キープ」という単語だけを発すると当たり前ですが、そこだけが切り取られます。

 

股関節での前傾角キープの練習の前に、ひざからひざはどうですか?という意図で「振り上げないスイング(ひざからひざの間で動かしている人が多いと思われる動作)でもあるパッティングから前傾角キープに注意しましょう、注意することからはじめましょう」という説明を何度かいたしました。

 

繰り返しとなりますが、ハーフスイングでもフルスイングでも、前傾角を作るのは股関節です。

右利きプレイヤーの場合、右サイドで押し込むような形、左サイドでさばくような形であっても股関節の粘りを意識して前傾角を保ちましょう。

 

どちらのサイドを使うかで上体のフォローやフィニッシュの形が異なるのは当然です。

ゴルフスイングは目標方向から見た場合、横に立ってスイングするためにこのような上体のちがいが昔のクラブに比べてより顕著に出ます。

 

ですので、派手に動いていく上体の形にゴルフスイングは目を奪われがちですが、股関節の前傾角キープについてはできている人はできていますし、できていない人はできていません。

ボールは掛け値なく、きっちりと飛びますので結果をみれば一目瞭然です。

 

むしろフォロースルー以降、フィニッシュにかけて上体に目がいくというプレイヤーは、その方自身のゴルフスイングのイメージとして、下半身を使っていくという意識自体が少ないのかもしれません。

 

上体の使い方のちがうトーナメントプロたちのスイングを並べて、だから前傾角をキープしなくていいスイングもある、という結論であればこれは残念ながら論理の飛躍です。

 

繰り返しとなりますが、上体の使い方のちがいがあるだけで、ゴルフスイングは股関節を前傾させる動作、になっています。

 

それから、トーナメントプロたちのスイングとアマチュアゴルファーの方たちのスイングを比べる、部分的ならともかく結論までを導く、ということについてはやはり無理がある気がします。

 

グリップやボールの位置、そのプレイヤーのこれまでの運動習慣などで鍛えられる基礎体力のちがい、たとえば筋力や体幹の強さ、道具を扱うことへの慣れ(おもには腕や肘下、掌の感覚)、体の柔らかさやしなやかさなど、ここにさらにギアへの正しい知識が加わり、そのプレイヤーのスイング形成という過程が前提としてあるから、です。

 

これらの理由により、非常に個人的な動きでもあるゴルフスイング、レジャーかスポーツかはともかく余暇でゴルフをされている人たちのスイングには、トーナメントプロたちよりも変数が多くあります。

そのプレイヤーにとってどこの部分がキラーパスになるか、という原因追及の絞り込みには時間を要します。

きっとみなさんが思われているよりも、です。

ほとんどの人が頭の良い大人で、さらに加齢の中で練習をするから、です。

時間がかかりそうな「文脈」ではなく、早くできそうな「単語」に対しての依存が、ゴルフの場合はここにあるのでしょう。

 

【単語と文脈の間でゆれる人間】

 

どちらかと言えば、経験が豊富な人ほど、あえて雨ではプレーしない人が多いことでしょう。

なるべく自分のペースでゴルフをしたい人はみなそうです。

しかしゴルフは屋外でするスポーツ、難しさや厳しさはあって当然です。

レジャー形式に乗っかりながらも、雨の中のプレーでもいいというコンディションの時は、文脈脳のサインとして、それだけでその一日のゴルフを楽しんでください。

「倍速で上手くなりたい!」というコンディションの時は、そのような気分に合う練習メニューを探す、ということになるでしょう。

 

わたしが思っているよりも上達したい人はずっと多い、それも早く上手くなりたいんだなということが少しずつわかってきました。

 

次回は「運動習慣」です。

それでは今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

2021/01/15        bridge   |