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新着情報  2020年02月25日

ゴルフクラブのお話〜ドライバー編(考え方)③〜

前回のドライバー編(考え方)②では、ゴルフクラブの設計は見たままですので、

ドライバーの場合は上からの投影面積が大きく薄い設計は上がりやすくスライス

しにくいもの、反対に上からの投影面積は小さく厚みのあるものは中弾道の

ボールが出やすくフックしにくいもの、いわば前者はラケットタイプ、

後者はバットタイプです、それを認識してください、というお話でした。

 

【バットがまずあり、次にラケットが出てきた】

 

さて今回は、前回の難しいラケット、易しいバットのお話の続きです。

なぜ難しいラケットや易しいバットなど、少し不思議なタイプがあるかと

いうことですが、この理由はドライバーのタイプとして最初からラケットと

バットが先にあったのではなく、まずバットがあり次にラケットが出てきた、からです。

 

【バットをラケットにした「ゼクシオ」シリーズ】

 

ゴルフをされている方なら一度は聞いたことがあると思いますが、

発売以来、20年間売れ続けている「ゼクシオ」というクラブがあります。

今回のモデルで11代目ですが、一つのモデルでこれだけのロングセラーは

異例中の異例といえるでしょう。

このクラブはものすごく簡単に言えば、100を切りたい人に発売されたものです。

ドライバーの設計でいえば、ヒールヒットに強くスライスしにくいということは

挙げられますが、クラブコンセプトとしては、飛距離や方向性というよりは、

構えやすいヘッドに振りやすいシャフト、打球音、長さや重さなど細かく作られた、

完成品としてのトータルの高さです。

振りやすく飽きがこないモデルとして発売され、以来ずっと売れ続けています。

初代の発売が2000年、この時のモデルは今のものと比べても上からの

面積は小さく、見た目はそれこそ「易しいバット」ですが、

それまでのバット型のドライバーをラケット型にした、決定的な

クラブだと言えるでしょう。

 

【使いたいのは「ゼクシオ」か「非ゼクシオ」か】

 

あまりに長期間、売れ続ける「ゼクシオ」シリーズ。

「振りやすいクラブ」に対するゴルファー達の支持はその勢いが

止まるところを知らず、他メーカーは自社のモデルの中に、

「ゼクシオ」風のシリーズを続々とラインナップしていきます。

クラブのご相談を受けると今でもこういう質問をさせて頂きます。

使いたいのはゼクシオタイプですか?それとも非ゼクシオタイプですか?と。

 

【人は視覚の情報に影響されるが、ゴルフはそれでいい】

 

人ならば、その対象がなんであっても、見た瞬間にピンとくるってありますよね。

これはゴルフクラブでも全く同じでしょう。

ドライバーは平べったいものがいいですよって言われても、

もっとシャープなものが使いたいとか、ゼクシオのようなモデルよりも

プロが使用しているモデルを使ってみたい、など特に男性なら

こういう感覚の方は多いと思われます。

見た目にこだわりのある方は多いと思われますし、

そのお気持ちはよくわかります。

 

単刀直入に、この回でお伝えしたいことは、

ゴルフクラブは使いたいものを使ってください、という話です。

 

ピンときたものを使う方が単純に楽しいですし、

またそうでなければ意味がありません。

ゴルフクラブはやはりゴルフをする上で、欠かせない楽しみの一つです。

わたしはよほどでなければ、クラブに関してこれはやめておいた方が

いいとかそういう言い方はほとんどしません。

もし質問されれば、このクラブを打ちこなすには、これぐらいの体力、

こういうスィング、このようなショットが打てるぐらいの技術が必要、

という風に説明します。

どれを使えばいいか?と聞かれればご自身で使いたいものを使えばいい、

とお答えします。前の章にも書きましたが、普通に名前の通っている

クラブメーカーが発売しているクラブに変なものはほとんどありません。

それがこの10年以内の発売のものであればさらに大丈夫です。

好きなもの、気に入ったもの、なんとなくこれが良さそう、

と自然に感じるものがあればむしろ、それを使ってみられればと考えますし、

ご相談を受ければほとんど反対しません。

ピンときたものは受け入れるべきですし、たとえそれで遠回りになっても

後から必ず納得できるからと、断言しておきます。

ゴルフクラブに少しあつすぎる説明ですが、大袈裟ではなくクラブに限らず、

スィングでも目標でもゴルフは下方修正をいくらでもしていい、

むしろ下方修正の発想をうまく使って、どんどんいろいろとチャレンジするべき、

と考えています。

クラブに関して言うならば、自分が気に入ったクラブはどういうものか

詳しく分かっている、それを打ちこなすにはなるべくこういうことが必要、

それについてのおおよその設計図がある、もっと言えば、自分は本当に

そのクラブを使いたいと思えているか、が大事です。

クラブであっても、こういうものを使ってみたい、

というのはその人の一つの感性です。

そのクラブが今の自分にあっているかどうかより、そういう感性があること自体、

いいことだなとお客さんたちのお話を聞く度にそう思います。

質問やクラブに関する嗜好の話題もそうですが、せっかくの知的好奇心を

大事にして欲しいと考えます。

 

少し長くなってしまいましたが、ドライバーに限らず、

ゴルフクラブは趣味嗜好で選びましょう、そしてそのクラブがどういう

クラブか知っておきましょう、クラブメーカーのものはいいクラブ

ばかりなので何を選んでもほとんど問題ないですよ、というお話でした。

まずバットがあり、次にラケットになったため、中には易しいバットや

難しいラケットなどもあります。

選んでみたものの、クラブについて少しわかりにくいな、

これはどういうものだ?となったなら、それがゼクシオタイプか

どうなのかを考えてみてください、というお話でした。

 

さて次回はドライバー編(考え方)の最終週として、

ドライバーがとにかく難しい、うまく打てないという人へのお話です。

 

 

 

 

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