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天国から北へ3キロ

明日からとうとう4月です。信じられないけど。
コロナの世の中になってから1年、東日本大震災から10年、911から20年。
2021年は節目のタイミングで、改めて考えることも多いです。

朝、何気ない一言を交わした、その一言が最後の言葉になってしまうことが本当にある、
だからこそ、感謝や愛おしさは後回しにせず、その場その場で伝えておかないと
絶対に後悔することになる。
そんな気持ちで人と接していると、周りからはキモい、といわれることしきりです(笑)

ずいぶん前に見た舞台で、テレビドラマでもやったものなのですが、
三谷幸喜作の「天国から北へ3キロ」という作品があり、
無性にこれをもう一度見たい気持ちに駆られています。

恋人と記念日の日に鍋をする際、油揚げを買い忘れた女性を男性が責め、
なら買ってくればいいんでしょ、と家を飛び出した女性はマンホールに落ちて死んでしまう。
その魂は恋人から離れられず、天国へ彼女を連れて行かないとならない天使は彼女に振り回され続ける。

男性は女性の霊がいつも自分のすぐそばにいるのに気づかず、
現世にいる女性と仲良くしたりして彼女を悲しませます。
「気づいてよ、あたし、ここにいるんだよ」と話しかけますが、
気づいてもらえず。
霊になってからも息を吐くことだけはできたので、生前愛用していたハーモニカを使って、
イエスなら1回、ノーなら2回、ハーモニカを吹いて男性と会話をするようになります。
そこからすったもんだがあって・・・・
困り果てた天使は、彼女のおばあちゃんを天国から連れてくる。
おばあちゃんと話すうち彼女は自分の気持ちに決着をつけ天国に行くことを決めます。
それを彼に知らせるためにハーモニカである曲を吹きます。
「The End of the World」この世の果て。

観客はこの曲のタイトルからこの世に別れを告げると認識しようとするのですが、
実はそうではなくて、この曲の意味は彼と彼女にしかわからないという仕掛けがあります。
この曲は、二人でよく通ったお店の閉店を知らせるときにかかった曲。二人だけの思い出の曲。
彼女からのこのメッセージに男は泣きます。そして観客も泣きます。

1990年前後で、舞台とドラマを見た記憶があるので、
大ヒット映画のゴーストよりもこっちが先です。すごいな三谷。

いい舞台だった、いいドラマだった。
細かいところを忘れてしまっているのが悔しいです。どうしてももう一度見たい。
DVDなども出ていないみたい。
BSのどこかで放送してくれないかなーと切望します。

2021/03/31        002   |