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浪花節

子供のころ、「あの人は浪花節だからね」と知人の方を例える祖父と祖母の会話が全くわかりませんでした。

当時の歌番組で、一節太郎という歌手が「浪曲子守唄」という曲を浪曲独特のだみ声で歌っていて、
歌詞の中に、「馬鹿な男の浪花節」、「詫びる心の浪花節」というのが出てきて、
その内容から、子供ながらに、“人にはどうにもならない悲しみがあり、今だけ弱音を吐かせてくれ”
というやるせなさを歌うのが浪花節と解釈していました。

時が過ぎ、大人になってから「浪花節だよ人生は」という曲が流行って、
その歌詞を見て、何がなんだかわからなくなり、ここで初めて辞書で浪花節を調べたら、
『義理・人情に生きること。損得や金じゃ動かないこと』
とありました。

意味を知り、浪花節的なのはやせ我慢をしている気がして自分には共感はできない、
と思っていたのですが、歳をとって、それなりの経験を積んで今、浪花節の認識は変わりました。

浪花節とは『落としどころを見つけること』と思うのです。
だから、今は浪花節、悪くないぜ、と思っています。

何かにつけて、正しいことをする=悪者・犯人探し、みたいになっている今の世の中、
浪花節精神で解決できないものだろうか、と思う毎日です。

2021/06/24        002   |