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ゴルフクラブのお話〜ユーティリティークラブ編(考え方)①〜

みなさんこんにちは。

今回からユーティリティークラブ編(考え方)全4回です。

今回は①ですがどうぞ最後までお付き合いください。

 

前回のフェアウェイウッド編の最終回にて、※「間違ったスイング」と

「スイング自体を間違っている」は別物だと述べました。

(※注釈:「間違ったスイング」の「間違った」とは「ど完璧ではない」いう意で便宜上の表現。どんなプレイヤーでも個性や身体的特徴があるので当然です。過激な書き方ですいません)

 

ユーティリティークラブ(以下UT表記)編では特に「スイング自体を間違っている」

かもしれない人へ書きたいと考えています。

ですので、UT編(考え方)全4回は同じUTでもアイアン型ではなく、

ウッド型のUTについてとなります。

どうぞご了承下さい。

 

【『デジタル化とはつまりは民主化』と言うけれど】

 

最初にウッド型UTについての前に少し前置きです。

こちらにて書いているゴルフクラブの話を通して自分自身が一番興味を

寄せている事についてです。(個人的興味の話で大変恐縮です)

前回までの長いFW編を読んでくださった方であればもしかすると

お気づきかもしれませんが「間違ったスイング」と「スイング自体を間違っている」

は似て非なるもの、という観点から考えた場合、ハイテククラブは「スイング自体を

間違っている」かもしれない人をどれだけ助けたのか?という点です。

今回はUT編①ですが自分なりに長考している、ここを少し深掘りします。

 

新世紀を境としてゴルフクラブも世の中の流れに沿うように「飛ぶボール&クラブ」が

登場し、どんどん進化してきました。

明らかに女性やジュニアのプレイヤーが増えた事実はハイテククラブが

もたらしたことでしょう。

ゴルフの解析が進み、それが新しいテクノロジーを生み出し、性差や年齢差の壁を

低くしました。

「デジタル化とはつまりは民主化」(ゴルフ版)、です。

これらは歓迎すべき非常に良い事ですし、世の中の流れからして、

ある意味必然だったと考えます。

 

一方で長所と短所は表と裏、ハイテククラブは間口を広げたもののその反面、

プレイヤー間格差を大きくした?という疑問がふつふつと湧き上がります。

「いま風ハイテククラブの恩恵の享受って【ゴルフスイングがある程度できている人】

という前提つき?」

という疑問が私の頭の中にあります。(今ここ)

今のゴルフクラブが、昔のものに比べて打ち易いのは間違いないでしょう。

しかし、たとえばここ10年以内に始めた人からすれば今のクラブが打ち易いも

打ちにくいもその人にとってそれがゴルフクラブです。

良いも悪いもありません。

ハイテククラブやボールはあくまでも相対であり、絶対ではないという

(かなり惜しいところまできている気はしますが)事実に対してどう考えるか、

というのがまず1つです。

 

また、さらにハイテククラブはドライバーならドライバー、FWならFW

という風にそれぞれ11本が単体で独立できるほど素晴らしくなり過ぎてしまい、

14本全体としてのフローがどこかで何となく途切れてしまっているという、

「ゴルフクラブもぐらたたき化問題」(何かが良ければ何かが良くないと感じる問題、

個人的に勝手にそう呼んでいる)を浮き彫りにしているのでは?とも感じます。

これが2つ目です。

 

この「ゴルフクラブもぐらたたき化問題」、これがまた難問です。

「間違ったスイング」の人でさえ悩ましいのに(これが行き過ぎると

プレイヤーのケガの原因の一つになるのではと個人的にはにらんでいる)、

「スイング自体間違っている」かもしれない人からすると、クラブを振りながら、

ボールも当てながら、当日の調子も見極めてもぐらたたきまでしないといけないなんて、

おそらく処理しきれないのではないでしょうか。

100を切るにはどうすればいいですか?」と聞かれれば、

「ドライバー、アイアン、FWを抜いてUTとウエッジとパターで回ればいいですよ」

と真面目に答えます、と少し前に書きましたがあれはこういう考えが元になっています。

 

【「スイング自体を間違っている」かもしれない人が置いてきぼり?】

 

ハイテククラブが誰にとってもスイングを導くものであれば良いのですが、

ある程度スイングできている人にとってすごく良いもので、ただ注意点として、

クラブが良くなり過ぎているので全体の調和も少しとってくださいね、

いう今のハイテククラブ事情に「スイング自体を間違っている」かもしれない人たちが

置いてきぼりを食っているのではないかなと個人的には感じている次第であります。

 

ハイテククラブのはしりとも言える、UTクラブ。

主にはロフト角20度から25 度の間のクラブとして、ロングアイアンの

代わりとして使われます。

しかし90年代の後半にゴルフを始めた私からみればこんなものはなかった、

という気持ちです。

ドライバー、3W5W、以下4番アイアンからというセッティングでした。

(この頃の4番アイアンはクラシックロフトなので今の5番アイアンと同じロフト角)

ですので、今からゴルフを始められる方には一言、UTクラブはぜひバッグに

入れてコースで使えるようになりましょう、とこれだけです。

 

そしてしばらくしてもし、ゴルフを練習していく上で自分は順調ではないかもと

感じられた場合(主観であるというのがゴルフはまた難しいのですが)、

「スイング自体を間違っている」かもしれないのでお近くのゴルフスクールを

たずねてみてください。

 

ハイテククラブ登場から数十年。

その間、「間違ったスイング」の人と「スイング自体を間違っている」かも

しれない人との差が少しずつ開いてきて、決定的な根本解決がなされないまま、

後者が置いてきぼりになりつつある現状。

この件について、どのような場でもあまり語られているような気が

しませんので(もしかすると知らないだけで語られているのかもしれませんが)、

ここについて今回のUT編残り3回は書きたいと考えております。

 

次回の②は「ウッド型UTはそもそもど会心を求めるクラブではない、からのロフト角考」

③は「ウッド型UTを入れている時点で『守り』だと知る、からのシャフト考」

④はまとめとして「嗜好の問題に帰結する」です。

どうぞお楽しみに。

 

米国男子ツアー、PGAツアーが再開されています。

松山英樹プロも登場してきて、まだ何となくそーっとしている雰囲気ですが、

試合を見たり成績をチェックするのはやはり楽しいですね。

ツアーの個人的な感想まで書き出すと止まりませんが、

最終的にはゴルフは好き嫌いが大きいという事かな、と考えています。

また長雨が心配な時期ですがどうぞお気をつけてお過ごし下さい。

 

それでは今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

2020/07/06        bridge   |