MENU

新着情報  2020年07月

ゴルフクラブのお話〜ユーティリティークラブ編(考え方)③〜

みなさんこんにちは。

今回はユーティリティークラブ編(考え方)③です。

どうぞ最後までお付き合いください。

 

【ウッド型UTを入れている時点で『守り』だと知る、からのシャフト考】

 

前回までのユーティリティークラブ(以下UT表記)編②後半では

ウッド型UTのロフト角について考察しました。

主にはロングアイアンの進化形代替クラブ、UTのシャフトを入れ替えたいと考えられる方はあまりおられないかもしれませんが、今回の③はUTのシャフトについてです。

 

アイアンの章でも触れましたが、プロパー商品で最初から入っているスチールとカーボン、それぞれの重さのギャップを埋めるため、という理由のリシャフトはウッド型UTとは言え、それから結果はともかく、これはあると思われます。

 

ただ、今でも十分打ちやすいが、もっと打ちやすいUTにしたいという理由からのリシャフトの場合、トーナメントプロは別として個人的にはあまりおすすめしません。

サブタイトルのままですがUT、特にウッド型UTを入れているということは

ロングアイアンの代わりです。

神経を使うロングアイアンを外してウッド型UTを入れて、打ちやすいクラブとして完成されているシャフトを入れ替えるのは余計な神経をわざわざ使う上、単純にもったいないですし、ウッド型UTのシャフトの違いをジャッジできるのであれば、おそらくアイアン型UTもロングアイアンも打っていくことができるでしょう。

 

【ゴルフクラブ誤差認識力について】

 

UTから少し話は逸れます。

クラブのスイッチ(やリシャフト)を成功させるかも?

というお話を少しベタではありますがしたいと思います。

 

「とは言っても、今よりももっといいクラブがあれば試すし、気に入ればリシャフトもしていきたい!」という方もおられるでしょう。

このように考えられる方はゴルフする機会も多く、しっかりしたオリジナルのスイングもあるという方たち、いわゆるアスリートプレイヤーやアクティブプレイヤー(お付き合い程度ではなく趣味のスポーツとして定期的にゴルフをされている人たち)のみなさんです。

 

現状もそこそこ気に入ってるけど、今よりももっといいクラブがあるならそれも使っていきたい!という考え方、聞いてるだけでもドツボにハマりそうなので、個人的にはあまりおすすめではありませんがそれでもトライ&エラーはいとわない、という方への提言です。

 

特にアクティブプレイヤーのみなさんが新しいクラブを試したい、もっといいシャフトに替えたい、という気持ちの中に今のクラブ、打ちやすいのはいいけど自分はもっと飛ぶのではないか?と潜在的に考えられている場合が多い事と思われます。

 

そのような方の試打を見る時、例えばドライバーの場合、ボールは少し上がってどのクラブでも「そこそこまっすぐ」飛んでいきます。

同じ人がいつもと同じ感覚、同じリズム、同じ精神状態でいつもとは違うクラブをスイングしているにも関わらず、です。

 

いつもと違うクラブを同じ人が同じスイングをすると、飛び出されるボールは変わらないとおかしいのですが、実際はどれもやや上がり気味、方向はまっすぐというボールが飛んでいく、という事が多い気がします。

本来ならば新しいクラブを試打し、そのクラブのヘッドがいつものものよりもしっかりしている感触ならボールは右に飛び出しますし、シャフトが重い場合なら弾道は少し低くなる、などです。(両方ともボールが捕まらない設定なので)

これを「(ゴルフクラブ)誤差認識力」と勝手に名付けてよんでいます。

 

いつものクラブを基準とし、自分にとってそれぞれ新しいクラブに必ずある「誤差」(実際カタログやスペック表を見ればどう違うかははっきりとわかる)を意識してスイングすると、試打開始から35球の間でそのクラブが自分にとってどうなのかがイメージできるようになっていきます。

そんなことは無理だと思われるかもしれませんが、最初に新しいクラブを試打して何もなければその後もずっとありません。

新しいクラブの性能が良いのは百も承知で、その上で自分の感覚やニーズに合うかどうか、最初の5球まででジャッジしてください。

やり方は簡単です。

試打をしてみて、最初の5球までで心に何も浮かばなければ「良いクラブ」で、ピンと来たら「欲しいクラブ」となります。

試打をしようと手に取るということは、打つまでの何か、見た目やイメージなどがいいからだと思われます。

ですので手に取る、この時点でその人にとって他よりも「良いクラブ」です。

さらに次のステップ、試打をしてみてそれが自分にとりどうかということが最重要ですが、この試打をして誤差を認識する作業の時、「良いクラブ」の思い込みが少し厄介な場合があります。

「クラブの性能のままスイングする」が試打では理想ですが、「良いクラブ」という思い込み(ほとんどの場合、実際良いクラブですが)により、飛球にそこまでの勢いは感じられないがとりあえずまっすぐ飛ぶ、という事になってしまいます。

 

少し文章のみの説明は難しいのですが、端的に書くと、人は何かしらの脳内イメージでゴルフスイングしている場合が多いのではないかという事です。

 

【本当に変えた方がいいのは動きやクラブではなくイメージではないかという仮説】

 

ゴルフは日本ではポピュラーなスポーツで、実際にスイングをしたことがないという方でも誰かがスイングをしている映像も一切見たことがないという方はほぼおられないのではないでしょうか。

どこかで何かで見たスイングの映像が脳に蓄積されて、その記憶が元となり、おそらくこう動かしているだろうというイメージに沿ってスイングしている、もしくは「これは良いクラブだからすぐにまっすぐ飛ぶはず」という間違ってはいないけれども、自分の身体感覚ではなく、目の前の情報に対するその脳の思い込みでスイングをしてしまう、ということが多いのではないかなと。

前者はスイングをオリジナル解釈しているかもしれないプレイヤー、後者はヘッドスピードの割に飛距離が出ない、スコアで言えば100は切れるけれども90がなかなか切れない、調子が悪ければ100をオーバーすることもある、というプレイヤーのイメージです。

そしてこの両方のタイプのプレイヤーによって、現在アクティブプレイヤーと言われる人たちのほとんどが構成されている、という気がしてなりません。(たぶん日本だけじゃなく)

 

個人的な感覚で表現しますと、動きにしてもクラブなどの情報にしても、「直接的過ぎるイメージ」でスイングをしている、(あるいはプレーをしている)してしまっている人たちという感じでしょうか。

 

ではなぜこういうことが起こるのか?ですが、理由は簡単です。

大人は頭がいいから、です。

そのようにしたい、あるいはそうしなければいけない、あるいはそのはずだから、という頭で先にスイング(あるいはプレー)してしまっている、という事実があるのではないか、という風に個人的には睨んでいます。

 

今回も少し長くなってしまいました。

お助けクラブであるウッド型UTのシャフトを変えるプレイヤーというのはごく少ないかと思われますが、重さ以外の理由で変えることは個人的には反対いたしました。

それをするならクラブ自体の選択を考え直す方が早いからです。

そして今回は、そこからさらに突っ込んで「アクティブプレイヤーの人たちがゴルフクラブを替えてもなぜ上手くいかないか?」を少しだけ考察しました。

次回はUT編まとめとして「嗜好の問題に帰結する」です。

 

ようやく長い長い梅雨が明けそうです。

コロナも相変わらずですが熱中症に気をつけながら夏を楽しみましょう。

今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

 

 

≫ 続きを読む

2020/07/27        bridge   |   

ゴルフクラブのお話〜ユーティリティークラブ編(考え方)②後半〜

みなさんこんにちは。

今回はユーティリティークラブ編(考え方)②後半です。

どうぞ最後までお付き合いください。

 

前回のユーティリティークラブ(以下UT表記)編②前半ではウッド型UTはいわば補助輪付き自転車なので打ちやすいお助けクラブですがその反面、急加速や急なリリースには向いておらず、他のクラブと比べていわゆる分厚い当たりはおそらくそこまで得られません、またスイング習得が少し順調ではないと感じられる方は、まずウッド型UTでプレショットルーティン付きハーフスイングの練習をしてから7番アイアンやピッチングなどのハーフスイングをすることをおすすめします、という内容でした。

 

【ウッド型UTはそもそも「ど会心」を求めるクラブではない、からのロフト角考】

 

それでは今回はウッド型UTのロフト角について考察します。

前回の②前半にてウッド型UTFWより長さが短く、アイアンより(ヘッドの)重さがきいていないので、打ちやすさと分厚い当たりというのは他のクラブほどは両立しない、と書きました。

ですのでFWでいうところのロフト角1416.5度ぐらいまで、ウッド型UTの番手としてはほとんどありません。

FWに比べて長さが短く設定されているウッド型UTは遠心力が小さくなるため、スピン不足となりボールが上がりづらくなります。

ボールが上がらないとキャリーが出ないので飛距離を出すクラブの役割を果たしません。

ウッド型UTの一般的な上の番手のロフト角設定が、1819度からが多いのはこの理由からです。

 

次に下の番手のロフト角についてです。

ここはメーカーやモデルによって少しばらつきがあります。

結論から書きますと、24度をこえて25度以上になるとプレイヤーによっては少し構えづらい、打ちづらいと感じられる方が少なくありません。

男性の方は特にそうではないでしょうか。

25度から下のロフト角でもウッド型UTをバッグに入れられていて、問題なく打ちやすいという方はもちろんそのままどうぞお使いください。

 

ですが、例えば1922度は打ちやすいのに25度となるとしっくりこないという方もおられる事と思います。

この感想、これはこれで正解です。

ウッド型UTの場合、ロフト角がついてくればついてくるほどクラブフェイスが左を向いているように見える、と感じられる方が多いようです。(右利きプレイヤーの場合)

少し前、いわゆるドライバーの「顔」というのがさかんに言われていました。

これはクラブをソールした時、クラブフェイスが左を向いているかいないか、あるいはそのように見えるかどうか、ということを指す場合が多かったですが、これと似た感じです。

 

プレイヤーがクラブを構えて少し左を向いているかも‥と感じるならば、それはそうです。

おそらくそのまま振ると、ボールは少し左に飛び出すでしょう。

このような事がウッド型UT25度以上のクラブにまま見られます。(特に男性)

実際にも一番下の番手としてのロフト角を25から26度で設定されているメーカーやモデルが多いです。

もしかすると他にも理由はあるかもしれませんが、ロフト角の設定理由の一つに「クラブフェイスの顔(見え方)」は踏まえられているのではないでしょうか。

 

少し話はそれますが、このクラブの「顔」問題、ドライバー店頭購入の場合は「顔」を確認できますし、実際にされている方もおられると思われますが、ウッド型UTなどは実際に購入し、コースや練習場で使いながら段々と気がつく、という場合もあるでしょう。

コースなどで使いながら、試打の時には気がつかなかった‥という感想を持つかもしれませんが、これはゴルフクラブあるあるで購入(リシャフト等も同じ)後、実際に使っていかないとそのクラブの本当の打ち心地や使いやすさはわからない面もあります。

ウッド型UTの他の番手は良いのに、下の方の番手でのショットがやや左に飛び出す‥などがあってもその際の原因はクラブだと考えられてもいいでしょう。

 

また、ウッド型UT20度台前半のロフト角(2024度)ではショートウッドよりも使い勝手がいいという方も多い事と思われます。

実際にこのロフト間の人気は非常に高いのではないでしょうか。

2つのちがいをあえて説明すると、ショートウッドの方が、長さがある分、ボールが上がりやすく、状況によってはキャリーを稼げる、ただしつかまりすぎるとボールが左にもいきやすい。(右利きプレイヤーの場合)

対して、ウッド型UTは方向性抜群で距離の縦幅の開きも少ない反面、無理に飛距離を出そうとしてもあまり上手くいかない場合が多い、などが挙げられます。

 

前回より2回に分かれましたがUT編②のまとめです。

FWやロングアイアンの代わりのクラブとして、そのロフト角を最大幅でみた場合、およそ18度から26度ぐらいまでの間で設定されているウッド型UT

繰り返しとなりますが、オリジナルスイングの人にとってはお助けクラブ、スイングをオリジナル解釈の人にとっては練習でも大活躍のスーパーお助けクラブです。

オリジナル解釈の人が7番アイアンなどで行うハーフスイングの練習の際は、このウッド型UTを代替の上、同時にプレショットルーティンを取り入れられることもおすすめします。

 

今回の②後半はここまでです。

次回の③は【ウッド型UTを入れている時点で『守り』だと知る、からのシャフト考】です。

それでは今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

 

≫ 続きを読む

2020/07/20        bridge   |   

ゴルフクラブのお話〜ユーティリティークラブ編(考え方)②前半〜

みなさんこんにちは。

今回はユーティリティークラブ編(考え方)②です。

どうぞ最後までお付き合いください。

 

前回までの文中、「間違ったスイング」と「スイング自体を間違っている」を今回よりそれぞれ、「オリジナルスイングをされている人」、「スイングをオリジナル解釈されている人」といたします。

便宜上とはいえ、読みにくい表現、適切ではない表現を大変失礼しました。

お詫びし改めさせて頂きます。

 

前回のユーティリティークラブ(以下UT表記)編①にて特に「スイングをオリジナル解釈されている」かもしれない人への説明のため、UT編(考え方)は同じUTでもアイアン型ではなく、ウッド型のUTについて書きます、としました。

今回②は【ウッド型UTはそもそも「ど会心」を求めるクラブではない、からのロフト角考】でしたが、②を前後半に分けてお送りします。

今回は②前半として「ウッド型UTは「ど会心」を求めるクラブではない」という説明と、ウッド型UTクラブ活用方法についての説明に費やしています。

 

【ウッド型UTはオリジナルスイングの人には「お助けクラブ」、スイング解釈がオリジナルの人には「スーパーお助けクラブ」】

 

少し時間は戻ります。

個人的には90年代後半に始めたゴルフですがウッドとアイアンの中間タイプという、当時では画期的なUTクラブ『ビガロウスメディア』がリョービ(今はゴルフ事業から撤退)という会社から発売されたのは97年。

今ではすっかり定番クラブのウッド型UTですが、リョービ発の『ビガロウスメディア』が最初だったことは記憶にはっきりあります。

発売後すぐにこれを使っていた人が周りにほとんどいなかったこともあり、個人的にはショートウッド派になっていきますが、この後は『パワートルネード』(キャスコ発99年)や『ズームC』(プロギア発00年)、『レスキュー』(テーラーメイド発、初代は01年)などなど今でも現行モデル、あるいは廃盤になったものの記憶に残る印象的なウッド型UTクラブが当時、続々と発売され、どれもかなりのヒット商品だったのではないでしょうか。

 

ですので、はからずもこのウッド型UT草創期に立ち会う形となった人たち(個人的にはウッド型UTへは行かずに使っていた鍛造アイアンからこれまた当時メガヒットしたキャロウェイ発のグースネックアイアンへ移行、そこからのショートウッド派の流れ)の中で、日頃からロングアイアンが難しいな‥や、ミドルアイアンが打ちづらい‥と感じられていた人たちがこれらのクラブを手にした時、これは打ちやすいー!となり、各メーカー発ウッド型UTが次々ヒット商品となっていったことは想像に難くありません。

(この時期、個人的にアイアンを変えたのは打ち易さ云々が理由ではなくただ単にアメリカのメーカーのクラブを使いたかっただけという理由。この新しいアイアンに完全にアジャストするのに半年以上要し、クラブを変えることの難しさを身をもって知る)

 

前置きが長くなりましたが、ウッド型UTクラブはウッドとアイアンの中間クラブとして発売され、主にはロフト角19度から25 度までをカバーするクラブとして今も高い支持を受けています。

つまるところ、ウッドやロングアイアンの代わりとしてのクラブ、ウッド型UTはお助けクラブ、「スイングをオリジナル解釈されている」かもしれない人にとっては「スーパーお助けクラブ」と言っても過言ではありません。

 

【「お助けクラブ」ゆえに「ど会心」の分厚い当たりはなかなかない】

 

ウッド型UTは自転車に置き換えると補助輪付きの自転車です。

補助輪付きの自転車であれば、誰でもすぐに乗れます。

また、この補助輪付き自転車でスピードを出そうとする人は少ないのではないでしょうか。

それから、急なカーブやでこぼこ道で運転しやすいのは補助輪なしのノーマルな自転車です。

 

ロングアイアンよりも見た目が膨らんでいる(ヘッドの動きを安定させる補助輪の役目)ウッド型UT

このヘッド形状が意味することは、見た目からしてあるその安定感とひきかえに、急な加速や急なリリースにはあまり向かないクラブだと考えてください。

あまり何かを考えなくても補助輪付き自転車であれば、乗ってペダルをただまっすぐこぐだけ、と同じイメージです。

 

自分は加速やリリースをしながら、クラブをスイングしたい、又はウッド型UTであってもドライバーやアイアンなどの他のクラブと同じように「ど会心」のショットも求め、振っていけるだけ振っていく、という方はウッド型UTではなく、シンプルにアイアン型UTもしくはロングアイアンを使われることをおすすめします。

 

ゴルフクラブはドライバーからウエッジとパターまで、ある程度の長さやもしくは重さがあるので難しい、ゆえに打ちこなすまでの練習は要します。

しかし、それぞれのスイングが安定すると遠心力が増すため今度はインパクトが安定するので、いわゆる芯に当たる、厚い当たりとなっていきます。

これがウッド型UTの場合、長さはウッドより短く、重さ(ヘッド)はアイアンより効いていない、いわば「補助輪付きのいいとこ取りお助けクラブ」ですので打ちやすさと分厚い当たりというのは他のクラブほどは両立しません。(ロフト角が多くなればなるほどその傾向は強い。また厳密には、モデルによっては限りなくできているものも正直あるが、そのプレイヤーが持っている他のクラブとの対比になるのでやはり一概には言えない場合が多い)

 

安定してまっすぐ進むのには補助輪付き自転車はいいが、急加速や急な方向転換にはノーマルな自転車がいいのと同じです。

以上のことから、「オリジナルスイング」の方にとってお助けクラブであるウッド型UTはボールの行方、スイングの結果がまずまずであれば、他のクラブほどインパクトの手応えがあまり良くなくとも、そこは深追いしないことをおすすめします。

繰り返しとなりますが、打ちやすいクラブだからと分厚いインパクトを求めすぎないようにご注意下さい。

その時はアイアン型UTやロングアイアンに速やかにチェンジされる方がシンプルですし早いでしょう。

 

【『スーパーお助けクラブ』であるウッド型UTでプレショットルーティンを練習する】

 

少し長くなってきていますが、ここから以下はウッド型UTのもう一つの活用方法についてです。

もしかすると自分は「スイングをオリジナル解釈している」かもしれないとお心当たりのある方、練習場にてお持ちのウッド型UTを使ってハーフスイングでの練習を一度、一定期間行ってみてください。(可能であればティーアップなしで)

 

(ヘッド)スピードを出そうとしたり、方向転換(急なリリース)を無理にしようとせず、ボールのインパクト前後、スイングのビジネスゾーンではクラブヘッドをはく(箒ではくのはく、英語ではブラッシュする)ようにスイングします。

できれば最初はボールの行方は気にせずに(フルスイングではないので飛ばなくて当然、極端な飛球でなければいい)、徐々に慣れてきた時、ロフト角通りにボールが上がってポーンと飛んでいるなとなれば、今度はスイングの前のプレショットルーティンを意識して同じようにハーフスイングをしてみてください。

いきなりよいしょとクラブを構えて打たず、構える前はまずクラブをソールし、クラブの位置が決まればそこでグリップし、最後にスタンス(ハーフスイングならばあまり広くなくてもいい)を決めて、そこからクラブをスイングする、というスイング前の手順、プレショットルーティンを取り入れ練習されることをおすすめします。

 

その際、ハーフスイングとは言え、ボールが低く感じるな、とかまたは、ウッド型UTは当たるけれどもそれ以外のウッドやアイアンはUTほど打ちやすくないな、などと感じられるなど、様々な疑問が人によっては出てくるかもしれませんが、打球や打感の違和感は多少あってもそのままプレショットルーティン付きハーフスイングをめげずに練習してほしいと思います。

 

以前であればこのようなハーフスイングは真ん中の番手とされる6番や7番アイアンなどで練習しましたが、「スイングをオリジナル解釈されている」かもしれない人はまず、アイアンではなくこのウッド型UTでハーフスイングの練習を代替してみてください。

ウッド型UTでこの練習に慣れてきたら7番アイアンやピッチングなどのアイアン、それからロフト角の少ないFW、と番手を変えながらプレショットルーティンを意識しスイング(振る)以前の部分、グリップ(握る)や構える(アドレス)の練習も併せて行ってみてください。

最初からはうまくいかないかもしれませんが、少しずつ慣れてきたら、いつもの「自分で何でも打っていく」と少しちがう、「クラブが仕事をしてくれている」という感覚が少しずつ得られる事と考えています。

 

ドライバー編のところでも以前に書きましたが、自分にクラブを合わせるのではなく、クラブに自分を合わせることを地道に少しずつ、毎回の練習の15分でもいいのでどうぞお試しください。

すぐではないかもしれませんが、数ヶ月後には前進しているのではないかなという風に考えています。(その気になれば素振りでもできる、構えるところまでなら家の中でもできる)

 

半分にしたにも関わらず、長くなってしまいましたが今回の②前半はここまでです。

次回の②後半ではこの内容を踏まえ、【ウッド型UTのロフト角考】です。

それでは今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

 

≫ 続きを読む

2020/07/13        bridge   |   

ゴルフクラブのお話〜ユーティリティークラブ編(考え方)①〜

みなさんこんにちは。

今回からユーティリティークラブ編(考え方)全4回です。

今回は①ですがどうぞ最後までお付き合いください。

 

前回のフェアウェイウッド編の最終回にて、※「間違ったスイング」と

「スイング自体を間違っている」は別物だと述べました。

(※注釈:「間違ったスイング」の「間違った」とは「ど完璧ではない」いう意で便宜上の表現。どんなプレイヤーでも個性や身体的特徴があるので当然です。過激な書き方ですいません)

 

ユーティリティークラブ(以下UT表記)編では特に「スイング自体を間違っている」

かもしれない人へ書きたいと考えています。

ですので、UT編(考え方)全4回は同じUTでもアイアン型ではなく、

ウッド型のUTについてとなります。

どうぞご了承下さい。

 

【『デジタル化とはつまりは民主化』と言うけれど】

 

最初にウッド型UTについての前に少し前置きです。

こちらにて書いているゴルフクラブの話を通して自分自身が一番興味を

寄せている事についてです。(個人的興味の話で大変恐縮です)

前回までの長いFW編を読んでくださった方であればもしかすると

お気づきかもしれませんが「間違ったスイング」と「スイング自体を間違っている」

は似て非なるもの、という観点から考えた場合、ハイテククラブは「スイング自体を

間違っている」かもしれない人をどれだけ助けたのか?という点です。

今回はUT編①ですが自分なりに長考している、ここを少し深掘りします。

 

新世紀を境としてゴルフクラブも世の中の流れに沿うように「飛ぶボール&クラブ」が

登場し、どんどん進化してきました。

明らかに女性やジュニアのプレイヤーが増えた事実はハイテククラブが

もたらしたことでしょう。

ゴルフの解析が進み、それが新しいテクノロジーを生み出し、性差や年齢差の壁を

低くしました。

「デジタル化とはつまりは民主化」(ゴルフ版)、です。

これらは歓迎すべき非常に良い事ですし、世の中の流れからして、

ある意味必然だったと考えます。

 

一方で長所と短所は表と裏、ハイテククラブは間口を広げたもののその反面、

プレイヤー間格差を大きくした?という疑問がふつふつと湧き上がります。

「いま風ハイテククラブの恩恵の享受って【ゴルフスイングがある程度できている人】

という前提つき?」

という疑問が私の頭の中にあります。(今ここ)

今のゴルフクラブが、昔のものに比べて打ち易いのは間違いないでしょう。

しかし、たとえばここ10年以内に始めた人からすれば今のクラブが打ち易いも

打ちにくいもその人にとってそれがゴルフクラブです。

良いも悪いもありません。

ハイテククラブやボールはあくまでも相対であり、絶対ではないという

(かなり惜しいところまできている気はしますが)事実に対してどう考えるか、

というのがまず1つです。

 

また、さらにハイテククラブはドライバーならドライバー、FWならFW

という風にそれぞれ11本が単体で独立できるほど素晴らしくなり過ぎてしまい、

14本全体としてのフローがどこかで何となく途切れてしまっているという、

「ゴルフクラブもぐらたたき化問題」(何かが良ければ何かが良くないと感じる問題、

個人的に勝手にそう呼んでいる)を浮き彫りにしているのでは?とも感じます。

これが2つ目です。

 

この「ゴルフクラブもぐらたたき化問題」、これがまた難問です。

「間違ったスイング」の人でさえ悩ましいのに(これが行き過ぎると

プレイヤーのケガの原因の一つになるのではと個人的にはにらんでいる)、

「スイング自体間違っている」かもしれない人からすると、クラブを振りながら、

ボールも当てながら、当日の調子も見極めてもぐらたたきまでしないといけないなんて、

おそらく処理しきれないのではないでしょうか。

100を切るにはどうすればいいですか?」と聞かれれば、

「ドライバー、アイアン、FWを抜いてUTとウエッジとパターで回ればいいですよ」

と真面目に答えます、と少し前に書きましたがあれはこういう考えが元になっています。

 

【「スイング自体を間違っている」かもしれない人が置いてきぼり?】

 

ハイテククラブが誰にとってもスイングを導くものであれば良いのですが、

ある程度スイングできている人にとってすごく良いもので、ただ注意点として、

クラブが良くなり過ぎているので全体の調和も少しとってくださいね、

いう今のハイテククラブ事情に「スイング自体を間違っている」かもしれない人たちが

置いてきぼりを食っているのではないかなと個人的には感じている次第であります。

 

ハイテククラブのはしりとも言える、UTクラブ。

主にはロフト角20度から25 度の間のクラブとして、ロングアイアンの

代わりとして使われます。

しかし90年代の後半にゴルフを始めた私からみればこんなものはなかった、

という気持ちです。

ドライバー、3W5W、以下4番アイアンからというセッティングでした。

(この頃の4番アイアンはクラシックロフトなので今の5番アイアンと同じロフト角)

ですので、今からゴルフを始められる方には一言、UTクラブはぜひバッグに

入れてコースで使えるようになりましょう、とこれだけです。

 

そしてしばらくしてもし、ゴルフを練習していく上で自分は順調ではないかもと

感じられた場合(主観であるというのがゴルフはまた難しいのですが)、

「スイング自体を間違っている」かもしれないのでお近くのゴルフスクールを

たずねてみてください。

 

ハイテククラブ登場から数十年。

その間、「間違ったスイング」の人と「スイング自体を間違っている」かも

しれない人との差が少しずつ開いてきて、決定的な根本解決がなされないまま、

後者が置いてきぼりになりつつある現状。

この件について、どのような場でもあまり語られているような気が

しませんので(もしかすると知らないだけで語られているのかもしれませんが)、

ここについて今回のUT編残り3回は書きたいと考えております。

 

次回の②は「ウッド型UTはそもそもど会心を求めるクラブではない、からのロフト角考」

③は「ウッド型UTを入れている時点で『守り』だと知る、からのシャフト考」

④はまとめとして「嗜好の問題に帰結する」です。

どうぞお楽しみに。

 

米国男子ツアー、PGAツアーが再開されています。

松山英樹プロも登場してきて、まだ何となくそーっとしている雰囲気ですが、

試合を見たり成績をチェックするのはやはり楽しいですね。

ツアーの個人的な感想まで書き出すと止まりませんが、

最終的にはゴルフは好き嫌いが大きいという事かな、と考えています。

また長雨が心配な時期ですがどうぞお気をつけてお過ごし下さい。

 

それでは今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

≫ 続きを読む

2020/07/06        bridge   |