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ゴルフクラブのお話〜閑話休題「ゴルフの練習編①」〜

みなさんこんにちは。

閑話休題「ゴルフの練習編」①としてウェッジ編⑨の最後の部分の続きを書きました。

全4回、次回以降は以下の予定でお送りします。

 

②「クラブを動かす」「身体を動かす」どちらがいいか?

③「練習」と一口に言うけれども

④アマチュアゴルファーにとって最高のラウンドとは?

 

【重視するのはクラブの動きか身体の動きか】

 

ゴルフスイングの説明には「クラブの動き」についてとプレイヤーの「身体の動き」についての説明の2種類があるということを述べました。

説明をする側、それからされる側の双方がこれをはっきりとさせなければ、

話が混乱するのは自明の理です。

前回では一冊の著書を取り上げ、内容に関するお話をいたしました。

重ねてお断りしたいのは内容に関して著者の方の主張を否定するつもりは

毛頭ございません。

いかなるゴルフに関する情報についてもそれは同じです。

 

クラブの動きか、身体の動きか、そのどちらを重視するかは人それぞれの自由です。

ゴルフボールをどう打つか、ゴルフクラブをどう振るか、そのプレイヤーの方

それぞれがしっくりきてやりやすいものを主体的に選び、前向きに楽しんで

練習されればいいと考えます。

その上で、前回取り上げた本の中の最初のページに書かれていた「クラブを振るのは腕だと思っていること。そのためか、右手あるいは左手一本でボールを打つ練習をさせたりする。」

この箇所について僭越ではありますが、わたくしなりに補足説明を

勝手にさせていただきます。

 

【ゴルフスイングにおいて「腕」はどう使うのか?】

 

「クラブを振るのは腕だと思っていること。」

この「ゴルフスイングにおける腕の役割を解説する論争」は今でこそやや懐かしいものの(ちなみにこの著書の初版第一刷は2011年、ゴルフクラブ年表でいえば2010年前後はドライバーに関して平べったい形にとどまらず、四角や三角のドライバー発売などの一時の動乱期を経て、少しずつ低重心&深重心設計のモデルが落ち着きを取り戻していっていた時期)スイング議論を活発にされるゴルファーのみならず、そうではないプレイヤーにとっても定期的に「これは手打ちですか?」と質問を投げかけてこられるなど、たくさんのゴルファーがよく関心を持たれる大人気テーマの一つです。

 

結論を短くまとめてそれを言葉で表すと「腕は腕だけで使っているのではない。」あたりの文章になるかと思われます。

しかし「クラブを振るのは腕だと思っている」はあながち間違いではないとも考えます。

「腕」と一言で書かれていますが、まず右腕、左腕があります。

それから腕には肘や手首といった関節があり、「腕」とは肘上を指すのか肘下を指すのか、またいわゆる「アーム(腕)」と「ハンド(掌)」もある、指の関節もある、腕を使わないと言うけれども現実にクラブを持ち、安定した使い方になるように確かに「腕」は存在する。

遠心力がかかったクラブヘッドに引っ張られて右利きのプレイヤーの場合、左腕の肘下は旋回動作をしますし、正しくリリースされた場合、何度振っても左手首の角度は同じ角度に同じ方向に折れていきます(人間の身体の仕組み上そうなっている)。

ゴルフスイングの一部を文章で挙げただけでも「腕」の部位は何度も時間差で登場します。

以上のことから考えて、改めて結論を申し上げるならば「クラブを振るのは腕だと思っている。」は私個人の一ゴルファーとしての意見ではありますが、言葉が少し足らないものの上のように考えてもそんなに大きな問題はないかと思われます。

 

【「クラブ」を動かしたいのか「身体」を動かしたいのか】

 

話を進めます。

次の一文についてです。

「右手あるいは左手一本でボールを打つ練習をさせたりする。」

片手ドリルのことを指しておられるかと思われますがこれは非常にポピュラーな練習ドリルで、素振りだけなら毎回の練習でします。

 

本全体を通して繰り返して書かれている著者の主張の柱の一つに「ショートゲーム以外のショットはストロンググリップで行う」があります。

推測の域を出ず、その上で失礼を百も承知で書かせていただきますと、著者はストロンググリップを矯正するのにプロに片手ドリルをアドバイスされて納得がいかなかったのかもしれません。

著者の方にとり、片手ドリルでの「クラブの動かし方」練習よりも、慣れ親しんだ(1966年にゴルフを始められたそう)ストロンググリップでどちらかといえばそこは動かさずに固定し、その上での「身体の動き」を主体にしたゴルフスイングを練習したかったのかもしれません。

本当に推察の域ではありますが。

 

ある動きの矯正や習得の際、その練習はゼロどころかマイナスから始まります。

ゴルフ以外でも練習とはそういうものですが、ゴールのないマラソンをさせられているようなあの感覚はみなさんも何かしらでよくよく経験があるかと思われます。

そして「だから練習をする」などと言われると「正論が余計に腹たつ」現象に。

こうなると人によっては感情的な感覚に支配されてしまい、練習どころではなくなります。

 

【ゴルフの練習が煮詰まってきたら】

 

ゴルフスイングの場合、ボールも自分も動かない、しかも下向きの動作ということもあり精神的に逃げ場の少ない、煮詰まりやすい要素が満点、ほとんどのプレイヤーにとって感情までの導線が短い動作として考えれば、そもそも論として誰であってもそこまで他人にアドバイスされたいわけではないのだろうなと。

人は物事に対して自分の言葉でしか頭に入っていかないとも言われているそうです。

可能であれば、一人で考え、新しいことを試したりしながらああでもない、こうでもないとしたいのではないかなと。

だけれども「早く上達したい」や「突き詰めて練習をしたい」と考えられるプレイヤーはゴルフのクラスなどに来られてアドバイスを求めようとされます。

 

このようなジレンマが両天秤にかけられた時の注意点として、話の要点が「クラブの動き」か「身体の動き」かのどちらなのかをはっきりさせることは、アドバイスを活用した練習の場合は必須ではないでしょうか。

簡潔がもたらす練習はポイントが絞られた集中力の高い練習に繋がりやすく、それは説明する側とされる側、双方の協力のもとに成り立ちます。

人と人の相性と言ってしまえばそれまでですが、どんな練習方法で何を練習するにしても練習自体が充実していないとやはりコースでも楽しくないと思われます。

それぐらい練習の質というのは、有限な時間の中で量を求められない人にとって重要と考えています。

 

もしよろしければ何かのご参考にされてみてください。

今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2020/10/22        bridge   |