ゴルフクラブのお話〜ユーティリティークラブ編(考え方)まとめ〜
みなさんこんにちは。
暑い毎日ですがいかがお過ごしでしょうか?
今回はユーティリティークラブ編(考え方)まとめです。
どうぞ最後までお付き合いください。
ユーティリティークラブ(以下UT表記)編では前回までの4回にわたり、
主にウッド型UTについて書きました。
ウッド型UTはそのクラブの性格としてロフト角の幅は限定的ではありますが、
ある時はお助けクラブ、またある時はスーパーお助けクラブとして大変有用なクラブです、それからリシャフトについてですがウッド型UTの場合、重量以外での変更の場合はヘッドそのものやウッド型UTという選択自体を見直した方がシンプル(トーナメントプロ除く)では、と説明しました。
ウッド型UTという完成度の高いクラブ、重量以外でのリシャフトをして違いをものにできる腕前のプレイヤーならおそらくそのヘッド以外でも十分自分に合ったクラブを見つけられる、がその理由です。
今回はUT編のまとめとして【嗜好の問題に帰結する】です。
前回③の最後にウッド型UTのシャフトの違いを認識出来るプレイヤーならばそもそもウッド型UTにこだわる必要はなく、きっとアイアン型UTやロングアイアンなどでも打っていけるはず、というところからゴルフクラブのちがいを認識する、「クラブ誤差認識力」について少し触れました。
良いクラブやそれらに関する豊富な情報がたくさんあるにもかかわらず、アマチュアプレイヤーの場合、クラブのチェンジがなかなかスカッとはまらないのはなぜか?ということを考察しました。
クラブの変わり目、特にコース上で試打の段階では気がつかなかった事も
含めていろいろなショットが出ます。
大人のプレイヤーは頭がいいので、このクラブによる誤差(クラブが変わっているなら飛球も違って当たり前)を身体や手の感覚ではなく、まさに頭で認識してしまっているのでは、と。(この「頭」という表現も正直ピッタリではない気がしています。頭は使うに決まっているわけですので。厳密に書けば「感情を伴う意識」のようなイメージ)
打っていきたいショットをするのに必要な体やクラブの動きをイメージする作業、
つまりは「今」する事よりも「少し先」に起こるだろう事に意識が集中してしまい、
それ故に頭の中の自分事(良いクラブだからまっすぐ行くはずや、
今回もきっとどうせ当たらないなど)に自分で寄せにいってしまっているのではと。
その結果、ボールの軌跡へのイメージが薄くなり、知らず知らずの内に頭の中の「自分事」に沿った、直接的な動き(この表現についても誤解をおそれずに書くと淡白な動きの方がしっくりきます)になりやすく、と書きました。
そのプレイヤーがどこかで見たゴルフスイングをどのように捉えているか、
傍からはなかなか分かりませんが「直接的に動いているのではない」、飛ばしたり止めたり、状況に応じた打ちたいボールは様々ありますが、毎回少しずつ変換作業があるという事をまず知っていく事からではないか、その部分が抜け落ちたままで体の動きやクラブだけを変更しようとしても、うまくいかないという事になっているのが現状ではないでしょうか?というお話でした。
繰り返します。
本来のUTの使い方ではないかもしれませんが、特にスイングをオリジナル解釈してしまっている人にはUTを使った「プレショットルーティンつきハーフショット」の練習がおすすめです、と書いたのもその理由からです。
ゴルフスイングはおそらく、みなさんがどこかで映像として見たことのあるあの上体が派手に動く動きよりも、もう少しだけ実際の動きはきっとちがいます。
そう見えるけど、こう動いている動きがああ見えている、というような感じで少しギャップがあると考えてください。
簡単に書けば、(もう少し)クラブに引っ張られている、感覚です。特にインパクトからフォローにかけて。
では今この短い説明を目にされて、ピンとくる人、あまりこない人、いると思われます。
後者の「あまりピンとこない人」がハイテククラブという大発明を享受するには何が必要か?という事にフォーカスし、ここにてこれまでずっと考察してきています。
「守りながら攻める動き」や「まずは自分ではなく、クラブに合わせる」なども書いてきましたがこの言葉になるほどという人、どういう事?という人、いると思われます。
この「どういう事?」の人にハイテククラブが届かないと意味がないのではないか、と個人的には考えています。
【スイングかインパクトか】
こういう書き方をすると、二者択一のイメージとなりますが、責めているのではありません。
結論から書くと、「しっかりセットアップ出来れば後は、インパクトを怖れずに(考えすぎずに)思い切ってクラブをスイングしていく」です。
以下、「インパクトを考えすぎない」が大事ではないか、という事についての考察ですが、説明を繰り返す理由は次回からのウェッジ編、さらに続くパター編では一応、僭越ながらこれが主要テーマとなります。
話を戻します。
ゴルフのスイングを最初見た時、クラブを上げて下ろしているだけに見えますが少しだけ違います。
振り上げて振り下ろすその間に、クラブヘッドにかかる遠心力を利用して振り抜くその結果、インパクトがあってそこからボールが飛び出す、などです。
スムーズなスイングがいきなりスムーズなインパクトにはならないと少し前に書いたのはこういう理由からです。
これを読まれて、「わかるような、わからないような‥」という感想の方、きっとおられる事でしょう。
昔のロングアイアンなど、総重量も重くヘッド性能が今よりも難しいクラブは、意識的なイメージを使うまでもなく、体感から伝わるその難しさからクラブをスイングしなければ、ボールが上がらない、自動的にそういう動きになるクラブのスペックでした。
しかしクラブの開発が進みハイテククラブが登場、なんとなく簡単にボールが飛ばせそうになりました。
実際、簡単にボールは飛んでいき、きっとこれだけでもすごいことです。
ただその打ちやすさに甘んじず、そこからもう一歩だけ進み、インパクトはハイテククラブに完全に任せて、打ちやすいハイテククラブを使って、もう少しだけ「スイングをする」ということを意識したり、あるいはイメージしたりすることを練習していきましょう。
もしここまでできれば、すぐにナイスショット連発じゃなくても、練習をすごく頑張ったと考えてください。(実際そう)
コースであっても練習場であっても誰でもついつい考えてしまう、「自分の頭の中にあるグッドインパクトの幻想や誘惑」に負けない習慣や練習方法、あるいはイメージを使うという事に少しずつ挑戦していく事が出来てはじめて、ハイテククラブが登場した意味や意義があるのではないかなと個人的には考えます。
【インパクトをインパクトでは調整できない「寂しさ」をどう考えるか?】
「よくわからないけどゴルフのイメージが思っていたのとちがう‥、インパクトを考え過ぎずにクラブをスイングするなんて寂しい気が‥。」
と思われた方、きっとおられるでしょう。
実際に「えーそうなの?」と言われたら、
「そうですね、そういう意味ではきっと考えられているよりは少し物足りなく感じる、寂しく感じる動きかもしれません。」とお返事します。
プレショットルーティンにも気を遣い、インパクトのためにスイングはするんだけれども、インパクトの調整はインパクトではできないという、一抹の寂しさすら漂う潔さが求められる事について、余暇でゴルフをされている人がそんな薄味は食べた気がしない!と考えられる事も致し方ありません。
そのような意味で、ゴルフは最後は【嗜好の問題に帰結する】と書きました。
頭で求める味と実際の味を寄せてしまう、知らず知らずの内にインパクトで調整という、好きな調味料をふりかけて、この味この味というのも、これはこれで食べた気がして美味しいと感じる気持ち、わたしももちろんよくわかります。
お気持ちはよくわかりますが、あまりそれをし過ぎると「スイング血中濃度」が上がり、病気になってしまいます。
きっとお出汁の味でも十分に美味しく感じますよ、というお話でした。
次回からはウェッジ編です。
いよいよゴルフの深淵に触れる、ショートゲームの域です。
内容はUT編で提言した、「イメージ」練習にも挑戦!という壮大なテーマ(決して大袈裟ではなく)の具体的考察を交える予定です。
散らかる予感いっぱいですがショートゲーム編ではこのコンセプトに挑戦したいと考えています。
何かのご参考になれば幸いです。
今回はここまでです。
まだまだコロナですがゴルフはメジャートーナメントがあったり、長期戦の見通しながら国内戦のスケジュールも続々発表されてきました。
練習場もコースも他に比べればすごくお客さんが減っているということはないのではないかなと、個人的にはそう感じますがいかがでしょう?
全米プロも面白かったです。
松山プロは今回も小事件あれど、ティーショットさえ狭く感じなければいくらでもどこでも毎回上位で戦っているイメージがあります(すごいですね)。
ああメジャーはこういう感じだったなあと若干思い出しながら観ていました。
プレーでは熱中症に気をつけて、観戦はまだテレビやネット中継のみですが、色々な夏ゴルフをみなさん楽しんでください。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。