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新着情報  2020年10月6日

ゴルフクラブのお話〜ウェッジ編(考え方)⑧〜

みなさんこんにちは。

今回はウェッジ編⑧として引き続き「バンカー」についてです。

 

前回の⑦では、ゴルフスイングにはクラブの「ヘッド」を振り上げる打ち方と振り上げない打ち方の2種類があり、距離はともかくあごを越えていくための高さが求められるバンカーショットは「ヘッド」を振り上げる打ち方が有効ですが、『バンカーショットのみスイングがオリジナル解釈』になるプレイヤーは「ヘッド」を振り上げない打ち方で、『ゴルフスイング自体をオリジナル解釈』されているかもしれないプレイヤーは「ゴルフクラブ全部」を上げている可能性大ですので、両者におすすめサンドウェッジ(以下SW表記)は「バウンス角がしっかり効いているイージーなSW」です、と書きました。

バンカー内からのショット、クラブ「ヘッド」を振り上げないでSWのロフト角だけでもボールが上がる、そのようなクラブを使われることをおすすめいたしました。

 

この「バウンス角がしっかり効いているイージーなSW」とはどういうクラブかを述べる前に今回の⑧では、『バンカーのみオリジナル解釈』になってしまうプレイヤーは、なぜゴルフクラブの「ヘッド」を振り上げられないかを考察し、説明しています。

どうぞ最後までお付き合いください。

 

【バンカーショット振り返り】

 

バンカーショットは芝よりさらに抵抗の大きい砂からのショットですので、

SWのソール部分につけられている角度、「バウンス角」を使います。

ボールを砂ごと飛ばしていくため、振り上げたクラブの「ヘッド」を

ボール手前の砂に向かって「バウンス角」から入るように振り落とし、

インパクトからフォローにかけては「ヘッド」が跳ねるように(「バウンス角」

から入るとバウンスでヘッドは勝手に跳ねる)振り抜きます。

 

すると砂が爆発、ボールは飛び散る砂ごと飛び出されます。

この時、手元が浮かずにクラブの「ヘッド」だけが跳ねるような「縦」の

振り抜き=バックスピンがかかった飛球、となりますので高さはしっかりと出て、

バンカーから脱出成功となります。

これがよく言われる、「エクスプロージョン(爆発)ショット」、バンカーからの

オーソドックスな打ち方となります。

 

ここでのポイントはビジネスゾーンの部分、「ロフト角」ではなく「バウンス角」からクラブが入っているかどうか(個人的な説明の文言として繰り返し「ヘッドを跳ねさせる」としていますが、「バウンス角」を使ってインパクトされたショットはバウンスの跳ねる音がするのでそれをさせていくイメージなどの表現が多い)、それをキープしたままフォローまで振り抜く、という2点を重視する認識で説明する側もされる側もこれまでやってきました。

 

しかし。

ハイテククラブ登場から20年が経とうとしている今、ゴルフクラブと言えばハイテククラブ、ハイテクもローテクもそれが自分にとってのゴルフクラブ、というプレイヤーからすれば、「バンカーショットはクラブを開いて構え、ビジネスゾーンでは開いたヘッドをキープしたまま(手元浮かさない)縦に(バウンスを跳ねさせるように)振り抜く」など言われても「?」というのが現状です。

 

芯が広く、重心が低く設計されているハイテククラブでゴルフをしていくという事はクラブフェイス(ロフト角)だけで、たとえバンカーからであっても出すだけならなんとか出せてしまう、もっと厳密に表現すれば、なんとか出せてしまうスイングイメージとなっているから、がその理由でしょう。

 

【「クラブを開いて構える」とトップしそうな理由】

 

ゴルフクラブには「重心」があります。

「クラブを振るということは重心を振るということ」はクラブデザイナーの方の著書で初めて目にしましたが、個人的には至言かと考えています。

では「重心を振るはどういうことか?」ですが、いわゆる「遠心力を使う」もそうですが、「遠心力をー」の文言は切り返し以降のイメージにはぴったりです。

対してスイングの始動部分であるアドレスし、テークバックからバックスイングにかけての説明として、「ゴルフクラブのエンジン」と申し上げています。

「クラブの中にあるエンジンのモーターをほんの少しでいいので回すイメージでクラブヘッドを振り上げましょう」と。

 

ここまでで頭の中が「????」になっているかもしれませんが最後にオチがありますのでそこまでもう少し我慢してください。

 

もう少し掘り下げて解説します。

バンカーからエクスプロージョンショットをしていくのに、バウンス角を使います。

通常のショットでは、クラブのリーディングエッジがボール横の地面につくようにクラブをセットされているかと思われますが、バンカーショットではバウンスを

きかせていきやすいようにリーディングエッジが少し浮くようにセットします。

リーディングエッジが浮くところまでまずクラブを開き、その状態を

キープしたままグリップ、それから構えていきます。

説明だけをすると、これがクラブを開いて構えるということになります。

ですのでバンカー内からのショット、「もっとクラブを開きましょう」と言われる人はリーディングエッジがボール横の砂からちゃんと離れていない、ということになります。

 

ただこれは、言われる側からするとこの「クラブを開く」が難しい。

「クラブを開いてボールが上がる気がしない、逆にトップしそう」という人は

「クラブの中の重心」が意識できていない、のではないでしょうか。

 

【ダウンスイング以降ではなく、スイングの始動部分の問題となる理由】

 

繰り返します。

手元が低く、クラブの「ヘッド」が高いからゴルフクラブの「ヘッド」に

遠心力がかかっていきます。

この「遠心力が加わっているクラブヘッド」をフォロースルーで縦に振り抜くことで

ボールにバックスピンがかかり、高いボールが飛び出されます。

この上でバンカーショットは芝よりもさらに滑っていかない砂からのショットとなりますので、クラブのソール部分につけられているバウンス角を使うため、最初からクラブを開いて構えることとなります。

この理屈が頭では理解できていても、「クラブを開いて構える」になかなかならない理由はロフト角だけでボールが上がってしまうハイテククラブによるスイングイメージ、と先述しましたが、その「ロフト角インパクト」のスイングイメージによって、プレイヤーの視界を狭くしてしまっているのではないかなというのがこちらでお伝えしたい個人的考察です。

 

今回はここまでです。

途中は少し難しい文章を経由しましたが、『バンカーのみオリジナル解釈』になってしまうプレイヤーは、他のショットに比べて視界が狭くなっているのでは、ということが伝っていればと、思います。

次回の⑨もさらに「バンカー」のお話です。

次回はこの「視界が狭くなるのでは?」に基づいた、これにお心当たりあるプレイヤーの方へ有効なSWはどのようなものになるのか?を考察いたします。

 

さて、先週は国内女子ツアーのメジャー第2戦、『日本女子オープン』(福岡県 ザ・クラシックゴルフクラブ)が行われました。

先月の『日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯』に続く、

メジャー2戦目でしたが今回もさすがの大熱戦でした。

選手のみなさんは無観客に慣れないかもしれませんが、

テレビやインターネット視聴でも観ている側にはしっかりと記憶されるものですね。

ゴルフはコロナの中でも毎週のように世界中で男女の試合があるので

本当にラッキーだなと感じます。

異例の一年ですが、今年なりのゴルフのハイシーズン、楽しんでいきましょう。

それでは今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2020/10/06        bridge   |