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ゴルフクラブのお話〜ウェッジ編(考え方)③〜

みなさんこんにちは。

今回はウェッジ編③です。

どうぞ最後までお付き合いください。

 

前々回の①では「気持ち」について、また前回の②では「動き」について書きました。

今回の③では「クラブ」(前半)についてです。

 

【今回は『オリジナルスイング』プレイヤーの方たちへの提言】

 

ショートゲームの場面、緊張から動きが固まっているというわけでもなく、またボールの傾斜に沿ってクラブを振ろうともしているにもかかわらず、アプローチやパターなどのショートゲームが苦手、もしかしたらすごく苦手かも、という方は少なくないと思われます。

 

グリーン周りのアプローチやロングパットなど、シンプルに打っていくだけというショートゲームの場面、普通にぽんと打つつもりが結果は極端なミス、ということが多々あるというお心当たりある方は、「スイングをオリジナル解釈している」かもしれないプレイヤーの可能性が大と個人的に考えています。

 

ゴルフのショートゲームでもこの「ぽんと打つ」がまずは重要です。

しかしこれがそもそもあまりできない、もしくは苦手、もしくは緊張してしまうことが多い(ミスが続いたり周りからのプレッシャーが大きくあれば誰でも緊張してしまうものですが)という方は「スイングオリジナル解釈」プレイヤーの可能性はありですが、正しい練習をすれば大丈夫です。

 

今回の「クラブ」(前半)はこの方たちへではなく、労せず「ぽんと打つ」ことできるという、「オリジナルスイング」をされているプレイヤーへの提言です。

 

【打ちづらいウェッジは使わない】

 

個人的な提言となるかもしれませんがこれが一番重要と考えています。

そしてこの部分はウェッジの場合でも、コース上は比較的すぐにわかりますがよほどの経験者でなければ、練習場や試打室だけではなかなかすぐには分かりづらいこと、(そもそもどのゴルフクラブも大なり小なりそういうもですが)でしょう。

ですので、そのようなプレイヤーでもベストチョイスは求められて当然ですが、下に書いた条件、これらを満たしていないウェッジは自分にとって合わない、よって使わない方がいいという選択の基準を挙げました。

大まかですが3つあります。

 

・顔(構えやすさ)

・振り抜きのソリッドさ(距離感を出しやすい)

・バランス(インパクトの安定)

 

です。

「顔」の好みは必ずありますがやはりこれはウェッジでも必須条件です。

腕の脱力などにもつながりますが、ちゃんと構えられていないとうまくボールにコンタクトできないのがその理由です。

ここがゴルフスイングのなんとも言えず難しいところで、ちゃんと構えられていない(その自覚はない)のに頑張って打ってしまう、という方が少なくないのかなと。

 

「振り抜きのソリッドさ」、つまりはソール形状です。

サンドウェッジ(以下SW表記)などはバウンス角(インパクト時、ソールを跳ねやすくさせるための角度)がついていますが極端な話、ここに関してはアイアン全番手に言えるでしょう。

しかしターゲットが狭いアプローチはフルスイングと違い、反動ではないですが振り下ろされる時のドンという感じを使ってはなかなか打っていけないので、ソールの振り抜きがやはり重要です。

振り抜きの感触が合っていれば、その際の抵抗や飛び過ぎの計算をしなくていい場合が多いので、よってそのまま距離感の出しやすさに繋がります。

細かい話ですが、この振り抜き確認を芝生以外ではなかなかしづらいかとは思われます。

細かいな、という感想を持たれるかもしれませんが「ソール振り抜き」に関してはあるプレイヤーの方たち、スイングヒント閃く人には閃くかもという個人的持論があります。

 

「バランス」、クラブバランス(ヘッドの効き具合)のことです。

これはインパクトの安定に直結すると考えています。

必ずどちらか、重いか軽いか、人の好みはあります。

ヘッドスピードが速い女性やシニアの男性などはなかなか微妙です。

以前、FW編で「ビジネスゾーンはその人にとっても不随意」と書きましたが同じようなニュアンスでして、このウェッジバランスも機会があれば、探ってみることをお勧めします。

軽いのが好き(振りやすい)なのに重いものを使っている、またその逆もあるでしょう。

クラブバランスについてはもう一つ。

ウェッジに限らずどのクラブでも、なんとなく手に伝わるクラブの感触、クラブ全体のフィーリングに敏感な人が稀におられます。

(昔はバランスのことにだけよく言う、という人もおられましたが、そのイメージとは少し別。クラブ全体の感想もやたら的確な方)

このようなプレイヤーはご自身の感覚を大事にしてください。

少しぐらいセオリーと外れてもきっといいことがあります。

 

以上、「使いづらいウェッジを見極める条件」3つでした。

ウェッジ編の次はパター編を予定しておりますが、このパターも同じことが言えます。

使わない方がいい傾向のクラブというのはやはりあります。

どんなプレイヤーでもL字パターやセンターネックのパター、あるいは中尺パターを使えるか、使った方がいいかは全くそんなこと、全員には言えないように、人にはその人の手の癖や掌の感触などより細かい部分の特徴に合ったクラブ性能(テクノロジーではない部分)がショートゲームを行う道具には求められるのではと考えます。

「パターうまい人はパターをあまり変えない」と言いますがこれはまさしくそうだと思います。

使われているクラブに何も不満がない、のであればよほど故障等しない限り、無理に変えたりせずにずっと使ってもいいクラブと考えてください。

同じSWやパターをグリップだけ交換しながらずっと使っている、そんなプレイヤーでも全く問題はありません。

 

今回はここまでです。

ウェッジ編③「クラブ」(前半)として「オリジナルスイング」の方への提言でした。

「使いづらいウェッジは使わない」

「使いやすいものはずっと使う」

この2つは同義語です。

プレイヤーによってはベストチョイスを求められる方もおられるでしょう。

もちろんいい事ですし、クラブ選びは楽しいものです。

そのクラブ選びと並行してもし機会があれば、自分にあったウェッジの条件を探される事をお勧めします。

すぐには見つからず地味で細かい作業ですが、決して無駄ではないです、というお話でした。

 

先週は国内女子ツアー第3戦、『ニトリレディスゴルフトーナメント』が北海道の小樽CCにて4日間で行われました。

最終日は荒天の中、笹生優花プロと小祝さくらプロの一騎打ちとなりました。

優勝者は1人ですからいずれ決着はつくものですが見応え十分でした。

それから笹生プロの2戦連続優勝について、これはえらいことになってきた、

という感想です。

松山英樹プロも惜しかったです。

こちらも優勝者は1人だからなあ、としか浮かびません。

次戦、メジャーとますます楽しみです。

明日からは9月ですが、まだまだ暑い日が続きそうです。

みなさまにおかれましては熱中症やコロナ等、体調管理には

十分にお気をつけてお過ごし下さい。

それでは今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2020/08/31        bridge   |   

ゴルフクラブのお話〜ウェッジ編(考え方)②〜

みなさんこんにちは。

今回はウェッジ編②です。

どうぞ最後までお付き合いください。

 

前回の①では「気持ち」についてザクっとですが書きました。

今回の②では「動き」についてです。

 

【ボールの傾斜と足の傾斜はちがう、よってショートゲームも「腕だらん&下半身主導」】

 

当然ではありますが、ゴルフコースにまっ平はありません。

それどころかコース上は複合傾斜でさらに、フェアウェイとラフがあったり、バンカーや池などのハザード等、さまざま配置されています。

ですのでアドレス時、ボールはラフで足下はフェアウェイ、ボールはバンカー外で足下はバンカー内、などなどこんなことは無数にあります。

ボールと足下が同じフェアウェイ内であっても、ボールの傾斜と足の傾斜は微妙にちがいます。

この「ボールの傾斜と足の傾斜はちがう」、よって自分の足の傾斜ではなくボールの傾斜に対してスイングという事をコース等での経験の中、だんだんと理解されれば、ショートゲームの際、勝手に自ずと自然に「腕だらん&下半身主導」が実現します。

個人的にはドライバーからパターまで、厳密にはどのショットもそうではないかと考えていますが、特にライのジャッジが重要なショートゲームでは、ボールと足の傾斜がちがうという客観的な事実を生かすという事、何となくでも理解が進めば、ゴルフのファンダメンタル(基本形)の理由が次々にわかっていかれるのではないでしょうか。

 

これらの動きは重い荷物を持ち上げるのに、誰でも腕を脱力させて腰を入れようと体が自然に動くように本来、人がもっている運動神経の一つです。

相対的にかけっこが苦手な人はこの動作も苦手な傾向、とかそんな運動ではないです。

誰でも自然にそうなる、という動きです。

ですので、「しようしよう」とか「しなければ」など考える必要はありません。

 

また、前回からの繰り返しとなりますが「出来た、出来ない」や「寄った、寄らなかった」など、ショートゲームほど結果がすぐに目に見えるので、どうしても「ゼロイチ」のような動きと感じやすく、自分を責めてしまいたくなるかもしれませんが、決してそのような動きではないという事を頭の片隅に留めてほしいと考えます。

もし、コース上で不思議なことが起これば、経験者の方などに聞いてみてもいいでしょう。

最初からすごくうまく打たれる方もおられますが、それでもスコアメイクの要、ショートゲームはやはり場数や経験が大切です。

あわてず、焦らず、「だんだんと理解」されれば「だんだんとそういう雰囲気」になる、というイメージでお試しください。

 

【器用は幸せ?】

 

くしくも、今年の米女子ツアーのメジャー初戦、「AIG全英女子オープン」が終わりました。

会場はスコットランドにあるロイヤル・トゥルーンGCでの開催、

女子では初だということでした。

まずは今年の男子の方の全英オープン中止の事実を考えれば、(日程的にギリギリの開催発表だった記憶がありますが)欧米もコロナで色々ある中、それでも女子は試合を行ってくれること、単純に楽しみでしたし無事に終了して良かったです。

内容については試合の情報が報道等でたくさんあったのでテレビ観戦とセットで毎日チェック、感想を共有していました。

本当にただの単純な感想となりますが、上田桃子プロの活躍が全てではないかな、

という気持ちです。

「周囲の意見も聞くけど自分の感覚に従って気にし過ぎない」、これだと膝を打ってました。

毎年そうですが、改めて全英オープンって粋な試合だな、と悦に入っておりました。

ディフェンディングチャンピオンで挑まれた渋野日向子プロはじめ、若い選手たちへのさまざまな壁はこれからもあるかと思われますが、たくさんの経験の中、だんだんと周囲の声が気にならなくなる、自然と自分自身の声や感覚に従えるようになる時、きっと結果にも恵まれた良い試合を届けてくれるんだろうなと思っていました。

 

ゴルフを長くされている人と話していて、「年をとってくるとずっと上手な人よりスコアがいつまでも120とか130の人の方が楽しそう」と言われたことがあります。

何歳から始めても体力が続く限り、技術は必ず追いつくもの(そうでなければ意味がない)、と考える一方で、そう考えれば考えるほど、スコアや飛距離という結果以外のゴルフの楽しみはもっと他にあるのではないかな、と。

誰もが加齢の中でするゴルフ、最終形はどんなものか?という考察についても折に触れてこちらに書いていけたらと、考えています。

 

今回はウェッジ編②として「動き」についてでした。

ゴルフでのショートゲームの動き、という大きすぎるタイトルでしたがなるべく客観的な事実として1つご紹介いたしました。

また何かの参考になれば幸いです。

それでは今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2020/08/24        bridge   |   

ゴルフクラブのお話〜ウェッジ編(考え方)①〜

みなさんこんにちは。

今回からウェッジ編です。

どうぞ最後までお付き合いください。

 

いよいよアプローチ、パッティングといった、スコアに直結していく

大切なショット、クラブのお話です。

そこで4週のお題についてですが、内訳は気持ち→動き→クラブ→まとめ、といたします。

 

【『ゾーン』状態であればうまくいくことをどの時点で経験するか】

 

当然ではありますが、ゴルフは「ターゲットゲーム」です。

ホールが進み、ターゲットが狭くなるにつれて、結果に対してのプレッシャーは大きくなります。

これは誰もがそうです。

ゴルフがゴルフたる所以、ゴルフの深いところです。

結果が気になりだすと、インパクトに気がとられてしまいますが、「感情的意識」に引っ張られて即調味料、ではなくショートゲームこそ深呼吸して味わってください。

 

普段からボールを打つにあたり、インパクトをインパクトで調整する打ち方が

癖づきそうな人は「要入院」「要治療」となる前に薄味に慣れましょう、

味が少しぐらい思っていたのとはちがっても、だんだんと良いお出汁が

とれるようになりますから、ご自身で作られたお料理、あまり嫌がらずに体には

いいはずなのでありがたくお召し上がりください、と書きました。

「インパクトをインパクトでする」は最後のショートゲームに悪影響が出てしまうから、

がその理由です。

 

しかし、初回のテーマである、「気持ち」の回で述べたいことは、

ずっと再三お伝えしてきている、「プレショットルーティン→スイング→インパクト→結果」という一連のゴルフ動作は決して「じゅうぜろ」じゃないという事、

特にショートゲームはそうではないかなという事です。

「スイングのちインパクト」、がどれぐらいの割合だったかという、考え方です。

濃淡、グラデーションのような感覚でとらえてみてください。

(むしろ飛ばさなくてよいショートゲームで10もしくは0、のそんなユニークな人はそうはいてません)

 

ゴルフの目的をゲーム、スコアに置いてされているプレイヤーの方も

そうでない方もいろいろおられるかと思われますが、良い意味でその

ゲームに没頭できている人はどのようなキャリアでどのような打ち方で

どのようなレベルの人でも良いショット、良いパットを放たれます。

もちろん、1日を通してその良い調子を維持し続けられるかという

ことに関しては、アマチュアプレイヤーの場合、経験者が有利ですが

これからの方は1ラウンドのどこか、1回でもそのようなショット、

「没頭(ゾーン)ショット」が出ることを目指してみてください。

 

結果もよければ言うことはありませんが、その場の雰囲気に溶け込んだ、

素直な感覚で放たれたショットは結果にかかわらず一目瞭然です。

特に始められて間もない方やスイングにお悩みの方など、今はラウンド

するだけで精一杯という方は、いきなりフルショットではなく、このショート

ゲームの部分、アプローチショットやパッティングからこの「ゾーンショット」を

意識的にお試しください。

 

少し脱線しますが、コースでなかなかリラックスできないという方の

お話をうかがっていて、「気持ちが落ち着くアイテムをコースに持って

いかれたらどうですか?」とお返事したところ、その方は少し考えられて

「空のお弁当箱でもいいですか?」と言われたことがあります。

ウエアとかタオルとか扇子とか時計とかなんでも普段の自分が

使っているアイテム、の意味でお話したのですがさすがにお弁当箱は

予想できませんでした。

会話にそれだけ真剣に耳を傾けてくださるという事と、いかに真面目に

物事をとらえられている方が、こちらが考えているよりもやはり多いのかな

という事を感じました。

 

ゴルフの最初の人たちのクラスにてアドレスは「腕をだらん」と説明しますが、

よく聞かれる方も多いと思われます。

この「腕をだらん」は超大事ですが、「腕をだらん」とすることはダメな事、

そんな適当ではないはず、と頭で思ってしまっているとまずこのような

アドレスにはなかなかなりません。

 

しかし、ここで「ゾーンショット」の出番です。

短時間で終わる練習場はともかく、長時間滞在するコース上は、

どんな人であっても時間が過ぎて気持ちがほぐれてくると、リラックスしてきたり

集中状態、没頭状態、いわゆる「ゾーン」の状態になります。

するとやはりよいショットが出やすくなります。

この時のスイング感覚、身体を使って記憶できれば一番いいのですが、

そこまではいかなくとも、そのような精神状態になれば誰でも気持ちの

良いショットがちゃんと出ることをしっかり認識してほしいと考えます。

自分のボールに近づいてライを確認した時に何となくうまくいきそうだな、

とかパターの順番を待っている間に今日は晴れて良かったなとか、

気持ちがその場所に対して素直に反応してくると誰でもよいショットは出やすくなります。

そのプレイヤーの中で「スイングのちインパクト」のグラデーション天気図が高気圧優位の「晴れ」のいい感じとなります。

ですので練習場では打ち方や動きのイメージを繰り返しますが、コースでは細いかことよりも五感や小道具を使って自分自身をリラックスさせてあげてください。

 

日本のコースは行かれる場所によってはカジュアルに回れるところが

まだまだ多くはないかもしれません。

また、場合によっては気を遣うシチュエーションが多い中でプレーする

ラウンドもあると思われます。

緊張するラウンドになりそうだと予想される時はそれはそれで良い練習となります。

が、ゴルフはマナーのスポーツなので、そういった事がプレーに関して与える影響は非常に大きく、心身を考えるとデリケートな面でもあります。

時には後ろからせっつかれたりすることもあると思われます。

これらが嫌でゴルフが苦手だという方も少なくないでしょう。

ゴルフコースに不慣れな人たちがマナーの範囲で楽しめるような環境をゴルフ業界がもっともっと整備してもいいのかもしれない、とも個人的には考えます。

セルフプレーが進み、課題は把握しているものの、ゴルフコースそれぞれが

バラバラで対応することも限界があります。

もちろんプレーファーストであればあるほどいいに越したことはありません。

しかし誰にでも最初はあり、初めからうまく回れる人はいません。

経験の豊富なプレイヤーがこれからゴルフを始められる人を少し待つ事ができるような風潮にならないかな、またはそういうシステムが一斉に出来ないかなという個人的な将来への希望も今回併せてここに書かせていただきました。

(これが解消へ向かうかもしれない個人的一考があるのですがそれはまた別の機会に書きたいと思います。)

 

イメージ経由で「スイングのちインパクト」を目指すにあたり、ショートゲームでは特にマインドフルネスな「ゾーンショット」を使えれば実現しやすいのでぜひお試しください、というお話でした。

 

今回はここまでです。

国内女子ツアー第2戦、『NEC軽井沢72ゴルフトーナメント』が軽井沢72ゴルフ北コース(長野県)にて3日間で行われ、昨日無事に終了しました。

優勝された笹生プロは今年がプロデビューのルーキーながら2戦目にして初戦のリベンジを果たすという堂々の大器ぶりでした。

避暑地とはいえ夏場の試合にもかかわらず、2位タイに入られた主婦もされているだろうプロお二人の活躍も個人的には素晴らしいなと思いました。

毎試合の優勝ストーリーももちろん面白いですが、JLPGAの公式ページにも書かれていたように幅広い世代のプロたちが活躍するツアーなんて本当に最高ではないでしょうか。

身体には気をつけて異例のシーズンを盛り上げ、乗り切っていってほしいです。

今週は米女子ツアーのメジャー初戦、全英女子オープンがあります。

偶然とは言え、日程がうまくハマっていますね。

週明け、どんな感想戦となるか今から楽しみです。

お盆は過ぎましたがまだまだ暑い日中、プレーや練習の際は熱中症に

くれぐれもお気をつけてください。

それでは今週も最後まで読んでくださりありがとうございました。

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2020/08/17        bridge   |   

ゴルフクラブのお話〜ユーティリティークラブ編(考え方)まとめ〜

みなさんこんにちは。

暑い毎日ですがいかがお過ごしでしょうか?

今回はユーティリティークラブ編(考え方)まとめです。

どうぞ最後までお付き合いください。

 

ユーティリティークラブ(以下UT表記)編では前回までの4回にわたり、

主にウッド型UTについて書きました。

ウッド型UTはそのクラブの性格としてロフト角の幅は限定的ではありますが、

ある時はお助けクラブ、またある時はスーパーお助けクラブとして大変有用なクラブです、それからリシャフトについてですがウッド型UTの場合、重量以外での変更の場合はヘッドそのものやウッド型UTという選択自体を見直した方がシンプル(トーナメントプロ除く)では、と説明しました。

ウッド型UTという完成度の高いクラブ、重量以外でのリシャフトをして違いをものにできる腕前のプレイヤーならおそらくそのヘッド以外でも十分自分に合ったクラブを見つけられる、がその理由です。

今回はUT編のまとめとして【嗜好の問題に帰結する】です。

 

前回③の最後にウッド型UTのシャフトの違いを認識出来るプレイヤーならばそもそもウッド型UTにこだわる必要はなく、きっとアイアン型UTやロングアイアンなどでも打っていけるはず、というところからゴルフクラブのちがいを認識する、「クラブ誤差認識力」について少し触れました。

良いクラブやそれらに関する豊富な情報がたくさんあるにもかかわらず、アマチュアプレイヤーの場合、クラブのチェンジがなかなかスカッとはまらないのはなぜか?ということを考察しました。

 

クラブの変わり目、特にコース上で試打の段階では気がつかなかった事も

含めていろいろなショットが出ます。

大人のプレイヤーは頭がいいので、このクラブによる誤差(クラブが変わっているなら飛球も違って当たり前)を身体や手の感覚ではなく、まさに頭で認識してしまっているのでは、と。(この「頭」という表現も正直ピッタリではない気がしています。頭は使うに決まっているわけですので。厳密に書けば「感情を伴う意識」のようなイメージ)

 

打っていきたいショットをするのに必要な体やクラブの動きをイメージする作業、

つまりは「今」する事よりも「少し先」に起こるだろう事に意識が集中してしまい、

それ故に頭の中の自分事(良いクラブだからまっすぐ行くはずや、

今回もきっとどうせ当たらないなど)に自分で寄せにいってしまっているのではと。

その結果、ボールの軌跡へのイメージが薄くなり、知らず知らずの内に頭の中の「自分事」に沿った、直接的な動き(この表現についても誤解をおそれずに書くと淡白な動きの方がしっくりきます)になりやすく、と書きました。

 

そのプレイヤーがどこかで見たゴルフスイングをどのように捉えているか、

傍からはなかなか分かりませんが「直接的に動いているのではない」、飛ばしたり止めたり、状況に応じた打ちたいボールは様々ありますが、毎回少しずつ変換作業があるという事をまず知っていく事からではないか、その部分が抜け落ちたままで体の動きやクラブだけを変更しようとしても、うまくいかないという事になっているのが現状ではないでしょうか?というお話でした。

 

繰り返します。

本来のUTの使い方ではないかもしれませんが、特にスイングをオリジナル解釈してしまっている人にはUTを使った「プレショットルーティンつきハーフショット」の練習がおすすめです、と書いたのもその理由からです。

ゴルフスイングはおそらく、みなさんがどこかで映像として見たことのあるあの上体が派手に動く動きよりも、もう少しだけ実際の動きはきっとちがいます。

そう見えるけど、こう動いている動きがああ見えている、というような感じで少しギャップがあると考えてください。

簡単に書けば、(もう少し)クラブに引っ張られている、感覚です。特にインパクトからフォローにかけて。

では今この短い説明を目にされて、ピンとくる人、あまりこない人、いると思われます。

後者の「あまりピンとこない人」がハイテククラブという大発明を享受するには何が必要か?という事にフォーカスし、ここにてこれまでずっと考察してきています。

 

「守りながら攻める動き」や「まずは自分ではなく、クラブに合わせる」なども書いてきましたがこの言葉になるほどという人、どういう事?という人、いると思われます。

この「どういう事?」の人にハイテククラブが届かないと意味がないのではないか、と個人的には考えています。

 

【スイングかインパクトか】

 

こういう書き方をすると、二者択一のイメージとなりますが、責めているのではありません。

結論から書くと、「しっかりセットアップ出来れば後は、インパクトを怖れずに(考えすぎずに)思い切ってクラブをスイングしていく」です。

以下、「インパクトを考えすぎない」が大事ではないか、という事についての考察ですが、説明を繰り返す理由は次回からのウェッジ編、さらに続くパター編では一応、僭越ながらこれが主要テーマとなります。

 

話を戻します。

ゴルフのスイングを最初見た時、クラブを上げて下ろしているだけに見えますが少しだけ違います。

振り上げて振り下ろすその間に、クラブヘッドにかかる遠心力を利用して振り抜くその結果、インパクトがあってそこからボールが飛び出す、などです。

スムーズなスイングがいきなりスムーズなインパクトにはならないと少し前に書いたのはこういう理由からです。

これを読まれて、「わかるような、わからないような‥」という感想の方、きっとおられる事でしょう。

 

昔のロングアイアンなど、総重量も重くヘッド性能が今よりも難しいクラブは、意識的なイメージを使うまでもなく、体感から伝わるその難しさからクラブをスイングしなければ、ボールが上がらない、自動的にそういう動きになるクラブのスペックでした。

しかしクラブの開発が進みハイテククラブが登場、なんとなく簡単にボールが飛ばせそうになりました。

実際、簡単にボールは飛んでいき、きっとこれだけでもすごいことです。

 

ただその打ちやすさに甘んじず、そこからもう一歩だけ進み、インパクトはハイテククラブに完全に任せて、打ちやすいハイテククラブを使って、もう少しだけ「スイングをする」ということを意識したり、あるいはイメージしたりすることを練習していきましょう。

もしここまでできれば、すぐにナイスショット連発じゃなくても、練習をすごく頑張ったと考えてください。(実際そう)

コースであっても練習場であっても誰でもついつい考えてしまう、「自分の頭の中にあるグッドインパクトの幻想や誘惑」に負けない習慣や練習方法、あるいはイメージを使うという事に少しずつ挑戦していく事が出来てはじめて、ハイテククラブが登場した意味や意義があるのではないかなと個人的には考えます。

 

【インパクトをインパクトでは調整できない「寂しさ」をどう考えるか?】

 

「よくわからないけどゴルフのイメージが思っていたのとちがう‥、インパクトを考え過ぎずにクラブをスイングするなんて寂しい気が‥。」

と思われた方、きっとおられるでしょう。

実際に「えーそうなの?」と言われたら、

「そうですね、そういう意味ではきっと考えられているよりは少し物足りなく感じる、寂しく感じる動きかもしれません。」とお返事します。

 

プレショットルーティンにも気を遣い、インパクトのためにスイングはするんだけれども、インパクトの調整はインパクトではできないという、一抹の寂しさすら漂う潔さが求められる事について、余暇でゴルフをされている人がそんな薄味は食べた気がしない!と考えられる事も致し方ありません。

そのような意味で、ゴルフは最後は【嗜好の問題に帰結する】と書きました。

頭で求める味と実際の味を寄せてしまう、知らず知らずの内にインパクトで調整という、好きな調味料をふりかけて、この味この味というのも、これはこれで食べた気がして美味しいと感じる気持ち、わたしももちろんよくわかります。

お気持ちはよくわかりますが、あまりそれをし過ぎると「スイング血中濃度」が上がり、病気になってしまいます。

きっとお出汁の味でも十分に美味しく感じますよ、というお話でした。

 

次回からはウェッジ編です。

いよいよゴルフの深淵に触れる、ショートゲームの域です。

内容はUT編で提言した、「イメージ」練習にも挑戦!という壮大なテーマ(決して大袈裟ではなく)の具体的考察を交える予定です。

散らかる予感いっぱいですがショートゲーム編ではこのコンセプトに挑戦したいと考えています。

何かのご参考になれば幸いです。

 

今回はここまでです。

まだまだコロナですがゴルフはメジャートーナメントがあったり、長期戦の見通しながら国内戦のスケジュールも続々発表されてきました。

練習場もコースも他に比べればすごくお客さんが減っているということはないのではないかなと、個人的にはそう感じますがいかがでしょう?

全米プロも面白かったです。

松山プロは今回も小事件あれど、ティーショットさえ狭く感じなければいくらでもどこでも毎回上位で戦っているイメージがあります(すごいですね)。

ああメジャーはこういう感じだったなあと若干思い出しながら観ていました。

プレーでは熱中症に気をつけて、観戦はまだテレビやネット中継のみですが、色々な夏ゴルフをみなさん楽しんでください。

今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

 

 

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2020/08/12        bridge   |   

ゴルフクラブのお話〜ユーティリティークラブ編(考え方)③〜

みなさんこんにちは。

今回はユーティリティークラブ編(考え方)③です。

どうぞ最後までお付き合いください。

 

【ウッド型UTを入れている時点で『守り』だと知る、からのシャフト考】

 

前回までのユーティリティークラブ(以下UT表記)編②後半では

ウッド型UTのロフト角について考察しました。

主にはロングアイアンの進化形代替クラブ、UTのシャフトを入れ替えたいと考えられる方はあまりおられないかもしれませんが、今回の③はUTのシャフトについてです。

 

アイアンの章でも触れましたが、プロパー商品で最初から入っているスチールとカーボン、それぞれの重さのギャップを埋めるため、という理由のリシャフトはウッド型UTとは言え、それから結果はともかく、これはあると思われます。

 

ただ、今でも十分打ちやすいが、もっと打ちやすいUTにしたいという理由からのリシャフトの場合、トーナメントプロは別として個人的にはあまりおすすめしません。

サブタイトルのままですがUT、特にウッド型UTを入れているということは

ロングアイアンの代わりです。

神経を使うロングアイアンを外してウッド型UTを入れて、打ちやすいクラブとして完成されているシャフトを入れ替えるのは余計な神経をわざわざ使う上、単純にもったいないですし、ウッド型UTのシャフトの違いをジャッジできるのであれば、おそらくアイアン型UTもロングアイアンも打っていくことができるでしょう。

 

【ゴルフクラブ誤差認識力について】

 

UTから少し話は逸れます。

クラブのスイッチ(やリシャフト)を成功させるかも?

というお話を少しベタではありますがしたいと思います。

 

「とは言っても、今よりももっといいクラブがあれば試すし、気に入ればリシャフトもしていきたい!」という方もおられるでしょう。

このように考えられる方はゴルフする機会も多く、しっかりしたオリジナルのスイングもあるという方たち、いわゆるアスリートプレイヤーやアクティブプレイヤー(お付き合い程度ではなく趣味のスポーツとして定期的にゴルフをされている人たち)のみなさんです。

 

現状もそこそこ気に入ってるけど、今よりももっといいクラブがあるならそれも使っていきたい!という考え方、聞いてるだけでもドツボにハマりそうなので、個人的にはあまりおすすめではありませんがそれでもトライ&エラーはいとわない、という方への提言です。

 

特にアクティブプレイヤーのみなさんが新しいクラブを試したい、もっといいシャフトに替えたい、という気持ちの中に今のクラブ、打ちやすいのはいいけど自分はもっと飛ぶのではないか?と潜在的に考えられている場合が多い事と思われます。

 

そのような方の試打を見る時、例えばドライバーの場合、ボールは少し上がってどのクラブでも「そこそこまっすぐ」飛んでいきます。

同じ人がいつもと同じ感覚、同じリズム、同じ精神状態でいつもとは違うクラブをスイングしているにも関わらず、です。

 

いつもと違うクラブを同じ人が同じスイングをすると、飛び出されるボールは変わらないとおかしいのですが、実際はどれもやや上がり気味、方向はまっすぐというボールが飛んでいく、という事が多い気がします。

本来ならば新しいクラブを試打し、そのクラブのヘッドがいつものものよりもしっかりしている感触ならボールは右に飛び出しますし、シャフトが重い場合なら弾道は少し低くなる、などです。(両方ともボールが捕まらない設定なので)

これを「(ゴルフクラブ)誤差認識力」と勝手に名付けてよんでいます。

 

いつものクラブを基準とし、自分にとってそれぞれ新しいクラブに必ずある「誤差」(実際カタログやスペック表を見ればどう違うかははっきりとわかる)を意識してスイングすると、試打開始から35球の間でそのクラブが自分にとってどうなのかがイメージできるようになっていきます。

そんなことは無理だと思われるかもしれませんが、最初に新しいクラブを試打して何もなければその後もずっとありません。

新しいクラブの性能が良いのは百も承知で、その上で自分の感覚やニーズに合うかどうか、最初の5球まででジャッジしてください。

やり方は簡単です。

試打をしてみて、最初の5球までで心に何も浮かばなければ「良いクラブ」で、ピンと来たら「欲しいクラブ」となります。

試打をしようと手に取るということは、打つまでの何か、見た目やイメージなどがいいからだと思われます。

ですので手に取る、この時点でその人にとって他よりも「良いクラブ」です。

さらに次のステップ、試打をしてみてそれが自分にとりどうかということが最重要ですが、この試打をして誤差を認識する作業の時、「良いクラブ」の思い込みが少し厄介な場合があります。

「クラブの性能のままスイングする」が試打では理想ですが、「良いクラブ」という思い込み(ほとんどの場合、実際良いクラブですが)により、飛球にそこまでの勢いは感じられないがとりあえずまっすぐ飛ぶ、という事になってしまいます。

 

少し文章のみの説明は難しいのですが、端的に書くと、人は何かしらの脳内イメージでゴルフスイングしている場合が多いのではないかという事です。

 

【本当に変えた方がいいのは動きやクラブではなくイメージではないかという仮説】

 

ゴルフは日本ではポピュラーなスポーツで、実際にスイングをしたことがないという方でも誰かがスイングをしている映像も一切見たことがないという方はほぼおられないのではないでしょうか。

どこかで何かで見たスイングの映像が脳に蓄積されて、その記憶が元となり、おそらくこう動かしているだろうというイメージに沿ってスイングしている、もしくは「これは良いクラブだからすぐにまっすぐ飛ぶはず」という間違ってはいないけれども、自分の身体感覚ではなく、目の前の情報に対するその脳の思い込みでスイングをしてしまう、ということが多いのではないかなと。

前者はスイングをオリジナル解釈しているかもしれないプレイヤー、後者はヘッドスピードの割に飛距離が出ない、スコアで言えば100は切れるけれども90がなかなか切れない、調子が悪ければ100をオーバーすることもある、というプレイヤーのイメージです。

そしてこの両方のタイプのプレイヤーによって、現在アクティブプレイヤーと言われる人たちのほとんどが構成されている、という気がしてなりません。(たぶん日本だけじゃなく)

 

個人的な感覚で表現しますと、動きにしてもクラブなどの情報にしても、「直接的過ぎるイメージ」でスイングをしている、(あるいはプレーをしている)してしまっている人たちという感じでしょうか。

 

ではなぜこういうことが起こるのか?ですが、理由は簡単です。

大人は頭がいいから、です。

そのようにしたい、あるいはそうしなければいけない、あるいはそのはずだから、という頭で先にスイング(あるいはプレー)してしまっている、という事実があるのではないか、という風に個人的には睨んでいます。

 

今回も少し長くなってしまいました。

お助けクラブであるウッド型UTのシャフトを変えるプレイヤーというのはごく少ないかと思われますが、重さ以外の理由で変えることは個人的には反対いたしました。

それをするならクラブ自体の選択を考え直す方が早いからです。

そして今回は、そこからさらに突っ込んで「アクティブプレイヤーの人たちがゴルフクラブを替えてもなぜ上手くいかないか?」を少しだけ考察しました。

次回はUT編まとめとして「嗜好の問題に帰結する」です。

 

ようやく長い長い梅雨が明けそうです。

コロナも相変わらずですが熱中症に気をつけながら夏を楽しみましょう。

今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

 

 

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2020/07/27        bridge   |   

ゴルフクラブのお話〜ユーティリティークラブ編(考え方)②後半〜

みなさんこんにちは。

今回はユーティリティークラブ編(考え方)②後半です。

どうぞ最後までお付き合いください。

 

前回のユーティリティークラブ(以下UT表記)編②前半ではウッド型UTはいわば補助輪付き自転車なので打ちやすいお助けクラブですがその反面、急加速や急なリリースには向いておらず、他のクラブと比べていわゆる分厚い当たりはおそらくそこまで得られません、またスイング習得が少し順調ではないと感じられる方は、まずウッド型UTでプレショットルーティン付きハーフスイングの練習をしてから7番アイアンやピッチングなどのハーフスイングをすることをおすすめします、という内容でした。

 

【ウッド型UTはそもそも「ど会心」を求めるクラブではない、からのロフト角考】

 

それでは今回はウッド型UTのロフト角について考察します。

前回の②前半にてウッド型UTFWより長さが短く、アイアンより(ヘッドの)重さがきいていないので、打ちやすさと分厚い当たりというのは他のクラブほどは両立しない、と書きました。

ですのでFWでいうところのロフト角1416.5度ぐらいまで、ウッド型UTの番手としてはほとんどありません。

FWに比べて長さが短く設定されているウッド型UTは遠心力が小さくなるため、スピン不足となりボールが上がりづらくなります。

ボールが上がらないとキャリーが出ないので飛距離を出すクラブの役割を果たしません。

ウッド型UTの一般的な上の番手のロフト角設定が、1819度からが多いのはこの理由からです。

 

次に下の番手のロフト角についてです。

ここはメーカーやモデルによって少しばらつきがあります。

結論から書きますと、24度をこえて25度以上になるとプレイヤーによっては少し構えづらい、打ちづらいと感じられる方が少なくありません。

男性の方は特にそうではないでしょうか。

25度から下のロフト角でもウッド型UTをバッグに入れられていて、問題なく打ちやすいという方はもちろんそのままどうぞお使いください。

 

ですが、例えば1922度は打ちやすいのに25度となるとしっくりこないという方もおられる事と思います。

この感想、これはこれで正解です。

ウッド型UTの場合、ロフト角がついてくればついてくるほどクラブフェイスが左を向いているように見える、と感じられる方が多いようです。(右利きプレイヤーの場合)

少し前、いわゆるドライバーの「顔」というのがさかんに言われていました。

これはクラブをソールした時、クラブフェイスが左を向いているかいないか、あるいはそのように見えるかどうか、ということを指す場合が多かったですが、これと似た感じです。

 

プレイヤーがクラブを構えて少し左を向いているかも‥と感じるならば、それはそうです。

おそらくそのまま振ると、ボールは少し左に飛び出すでしょう。

このような事がウッド型UT25度以上のクラブにまま見られます。(特に男性)

実際にも一番下の番手としてのロフト角を25から26度で設定されているメーカーやモデルが多いです。

もしかすると他にも理由はあるかもしれませんが、ロフト角の設定理由の一つに「クラブフェイスの顔(見え方)」は踏まえられているのではないでしょうか。

 

少し話はそれますが、このクラブの「顔」問題、ドライバー店頭購入の場合は「顔」を確認できますし、実際にされている方もおられると思われますが、ウッド型UTなどは実際に購入し、コースや練習場で使いながら段々と気がつく、という場合もあるでしょう。

コースなどで使いながら、試打の時には気がつかなかった‥という感想を持つかもしれませんが、これはゴルフクラブあるあるで購入(リシャフト等も同じ)後、実際に使っていかないとそのクラブの本当の打ち心地や使いやすさはわからない面もあります。

ウッド型UTの他の番手は良いのに、下の方の番手でのショットがやや左に飛び出す‥などがあってもその際の原因はクラブだと考えられてもいいでしょう。

 

また、ウッド型UT20度台前半のロフト角(2024度)ではショートウッドよりも使い勝手がいいという方も多い事と思われます。

実際にこのロフト間の人気は非常に高いのではないでしょうか。

2つのちがいをあえて説明すると、ショートウッドの方が、長さがある分、ボールが上がりやすく、状況によってはキャリーを稼げる、ただしつかまりすぎるとボールが左にもいきやすい。(右利きプレイヤーの場合)

対して、ウッド型UTは方向性抜群で距離の縦幅の開きも少ない反面、無理に飛距離を出そうとしてもあまり上手くいかない場合が多い、などが挙げられます。

 

前回より2回に分かれましたがUT編②のまとめです。

FWやロングアイアンの代わりのクラブとして、そのロフト角を最大幅でみた場合、およそ18度から26度ぐらいまでの間で設定されているウッド型UT

繰り返しとなりますが、オリジナルスイングの人にとってはお助けクラブ、スイングをオリジナル解釈の人にとっては練習でも大活躍のスーパーお助けクラブです。

オリジナル解釈の人が7番アイアンなどで行うハーフスイングの練習の際は、このウッド型UTを代替の上、同時にプレショットルーティンを取り入れられることもおすすめします。

 

今回の②後半はここまでです。

次回の③は【ウッド型UTを入れている時点で『守り』だと知る、からのシャフト考】です。

それでは今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

 

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2020/07/20        bridge   |   

ゴルフクラブのお話〜ユーティリティークラブ編(考え方)②前半〜

みなさんこんにちは。

今回はユーティリティークラブ編(考え方)②です。

どうぞ最後までお付き合いください。

 

前回までの文中、「間違ったスイング」と「スイング自体を間違っている」を今回よりそれぞれ、「オリジナルスイングをされている人」、「スイングをオリジナル解釈されている人」といたします。

便宜上とはいえ、読みにくい表現、適切ではない表現を大変失礼しました。

お詫びし改めさせて頂きます。

 

前回のユーティリティークラブ(以下UT表記)編①にて特に「スイングをオリジナル解釈されている」かもしれない人への説明のため、UT編(考え方)は同じUTでもアイアン型ではなく、ウッド型のUTについて書きます、としました。

今回②は【ウッド型UTはそもそも「ど会心」を求めるクラブではない、からのロフト角考】でしたが、②を前後半に分けてお送りします。

今回は②前半として「ウッド型UTは「ど会心」を求めるクラブではない」という説明と、ウッド型UTクラブ活用方法についての説明に費やしています。

 

【ウッド型UTはオリジナルスイングの人には「お助けクラブ」、スイング解釈がオリジナルの人には「スーパーお助けクラブ」】

 

少し時間は戻ります。

個人的には90年代後半に始めたゴルフですがウッドとアイアンの中間タイプという、当時では画期的なUTクラブ『ビガロウスメディア』がリョービ(今はゴルフ事業から撤退)という会社から発売されたのは97年。

今ではすっかり定番クラブのウッド型UTですが、リョービ発の『ビガロウスメディア』が最初だったことは記憶にはっきりあります。

発売後すぐにこれを使っていた人が周りにほとんどいなかったこともあり、個人的にはショートウッド派になっていきますが、この後は『パワートルネード』(キャスコ発99年)や『ズームC』(プロギア発00年)、『レスキュー』(テーラーメイド発、初代は01年)などなど今でも現行モデル、あるいは廃盤になったものの記憶に残る印象的なウッド型UTクラブが当時、続々と発売され、どれもかなりのヒット商品だったのではないでしょうか。

 

ですので、はからずもこのウッド型UT草創期に立ち会う形となった人たち(個人的にはウッド型UTへは行かずに使っていた鍛造アイアンからこれまた当時メガヒットしたキャロウェイ発のグースネックアイアンへ移行、そこからのショートウッド派の流れ)の中で、日頃からロングアイアンが難しいな‥や、ミドルアイアンが打ちづらい‥と感じられていた人たちがこれらのクラブを手にした時、これは打ちやすいー!となり、各メーカー発ウッド型UTが次々ヒット商品となっていったことは想像に難くありません。

(この時期、個人的にアイアンを変えたのは打ち易さ云々が理由ではなくただ単にアメリカのメーカーのクラブを使いたかっただけという理由。この新しいアイアンに完全にアジャストするのに半年以上要し、クラブを変えることの難しさを身をもって知る)

 

前置きが長くなりましたが、ウッド型UTクラブはウッドとアイアンの中間クラブとして発売され、主にはロフト角19度から25 度までをカバーするクラブとして今も高い支持を受けています。

つまるところ、ウッドやロングアイアンの代わりとしてのクラブ、ウッド型UTはお助けクラブ、「スイングをオリジナル解釈されている」かもしれない人にとっては「スーパーお助けクラブ」と言っても過言ではありません。

 

【「お助けクラブ」ゆえに「ど会心」の分厚い当たりはなかなかない】

 

ウッド型UTは自転車に置き換えると補助輪付きの自転車です。

補助輪付きの自転車であれば、誰でもすぐに乗れます。

また、この補助輪付き自転車でスピードを出そうとする人は少ないのではないでしょうか。

それから、急なカーブやでこぼこ道で運転しやすいのは補助輪なしのノーマルな自転車です。

 

ロングアイアンよりも見た目が膨らんでいる(ヘッドの動きを安定させる補助輪の役目)ウッド型UT

このヘッド形状が意味することは、見た目からしてあるその安定感とひきかえに、急な加速や急なリリースにはあまり向かないクラブだと考えてください。

あまり何かを考えなくても補助輪付き自転車であれば、乗ってペダルをただまっすぐこぐだけ、と同じイメージです。

 

自分は加速やリリースをしながら、クラブをスイングしたい、又はウッド型UTであってもドライバーやアイアンなどの他のクラブと同じように「ど会心」のショットも求め、振っていけるだけ振っていく、という方はウッド型UTではなく、シンプルにアイアン型UTもしくはロングアイアンを使われることをおすすめします。

 

ゴルフクラブはドライバーからウエッジとパターまで、ある程度の長さやもしくは重さがあるので難しい、ゆえに打ちこなすまでの練習は要します。

しかし、それぞれのスイングが安定すると遠心力が増すため今度はインパクトが安定するので、いわゆる芯に当たる、厚い当たりとなっていきます。

これがウッド型UTの場合、長さはウッドより短く、重さ(ヘッド)はアイアンより効いていない、いわば「補助輪付きのいいとこ取りお助けクラブ」ですので打ちやすさと分厚い当たりというのは他のクラブほどは両立しません。(ロフト角が多くなればなるほどその傾向は強い。また厳密には、モデルによっては限りなくできているものも正直あるが、そのプレイヤーが持っている他のクラブとの対比になるのでやはり一概には言えない場合が多い)

 

安定してまっすぐ進むのには補助輪付き自転車はいいが、急加速や急な方向転換にはノーマルな自転車がいいのと同じです。

以上のことから、「オリジナルスイング」の方にとってお助けクラブであるウッド型UTはボールの行方、スイングの結果がまずまずであれば、他のクラブほどインパクトの手応えがあまり良くなくとも、そこは深追いしないことをおすすめします。

繰り返しとなりますが、打ちやすいクラブだからと分厚いインパクトを求めすぎないようにご注意下さい。

その時はアイアン型UTやロングアイアンに速やかにチェンジされる方がシンプルですし早いでしょう。

 

【『スーパーお助けクラブ』であるウッド型UTでプレショットルーティンを練習する】

 

少し長くなってきていますが、ここから以下はウッド型UTのもう一つの活用方法についてです。

もしかすると自分は「スイングをオリジナル解釈している」かもしれないとお心当たりのある方、練習場にてお持ちのウッド型UTを使ってハーフスイングでの練習を一度、一定期間行ってみてください。(可能であればティーアップなしで)

 

(ヘッド)スピードを出そうとしたり、方向転換(急なリリース)を無理にしようとせず、ボールのインパクト前後、スイングのビジネスゾーンではクラブヘッドをはく(箒ではくのはく、英語ではブラッシュする)ようにスイングします。

できれば最初はボールの行方は気にせずに(フルスイングではないので飛ばなくて当然、極端な飛球でなければいい)、徐々に慣れてきた時、ロフト角通りにボールが上がってポーンと飛んでいるなとなれば、今度はスイングの前のプレショットルーティンを意識して同じようにハーフスイングをしてみてください。

いきなりよいしょとクラブを構えて打たず、構える前はまずクラブをソールし、クラブの位置が決まればそこでグリップし、最後にスタンス(ハーフスイングならばあまり広くなくてもいい)を決めて、そこからクラブをスイングする、というスイング前の手順、プレショットルーティンを取り入れ練習されることをおすすめします。

 

その際、ハーフスイングとは言え、ボールが低く感じるな、とかまたは、ウッド型UTは当たるけれどもそれ以外のウッドやアイアンはUTほど打ちやすくないな、などと感じられるなど、様々な疑問が人によっては出てくるかもしれませんが、打球や打感の違和感は多少あってもそのままプレショットルーティン付きハーフスイングをめげずに練習してほしいと思います。

 

以前であればこのようなハーフスイングは真ん中の番手とされる6番や7番アイアンなどで練習しましたが、「スイングをオリジナル解釈されている」かもしれない人はまず、アイアンではなくこのウッド型UTでハーフスイングの練習を代替してみてください。

ウッド型UTでこの練習に慣れてきたら7番アイアンやピッチングなどのアイアン、それからロフト角の少ないFW、と番手を変えながらプレショットルーティンを意識しスイング(振る)以前の部分、グリップ(握る)や構える(アドレス)の練習も併せて行ってみてください。

最初からはうまくいかないかもしれませんが、少しずつ慣れてきたら、いつもの「自分で何でも打っていく」と少しちがう、「クラブが仕事をしてくれている」という感覚が少しずつ得られる事と考えています。

 

ドライバー編のところでも以前に書きましたが、自分にクラブを合わせるのではなく、クラブに自分を合わせることを地道に少しずつ、毎回の練習の15分でもいいのでどうぞお試しください。

すぐではないかもしれませんが、数ヶ月後には前進しているのではないかなという風に考えています。(その気になれば素振りでもできる、構えるところまでなら家の中でもできる)

 

半分にしたにも関わらず、長くなってしまいましたが今回の②前半はここまでです。

次回の②後半ではこの内容を踏まえ、【ウッド型UTのロフト角考】です。

それでは今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

 

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2020/07/13        bridge   |   

ゴルフクラブのお話〜ユーティリティークラブ編(考え方)①〜

みなさんこんにちは。

今回からユーティリティークラブ編(考え方)全4回です。

今回は①ですがどうぞ最後までお付き合いください。

 

前回のフェアウェイウッド編の最終回にて、※「間違ったスイング」と

「スイング自体を間違っている」は別物だと述べました。

(※注釈:「間違ったスイング」の「間違った」とは「ど完璧ではない」いう意で便宜上の表現。どんなプレイヤーでも個性や身体的特徴があるので当然です。過激な書き方ですいません)

 

ユーティリティークラブ(以下UT表記)編では特に「スイング自体を間違っている」

かもしれない人へ書きたいと考えています。

ですので、UT編(考え方)全4回は同じUTでもアイアン型ではなく、

ウッド型のUTについてとなります。

どうぞご了承下さい。

 

【『デジタル化とはつまりは民主化』と言うけれど】

 

最初にウッド型UTについての前に少し前置きです。

こちらにて書いているゴルフクラブの話を通して自分自身が一番興味を

寄せている事についてです。(個人的興味の話で大変恐縮です)

前回までの長いFW編を読んでくださった方であればもしかすると

お気づきかもしれませんが「間違ったスイング」と「スイング自体を間違っている」

は似て非なるもの、という観点から考えた場合、ハイテククラブは「スイング自体を

間違っている」かもしれない人をどれだけ助けたのか?という点です。

今回はUT編①ですが自分なりに長考している、ここを少し深掘りします。

 

新世紀を境としてゴルフクラブも世の中の流れに沿うように「飛ぶボール&クラブ」が

登場し、どんどん進化してきました。

明らかに女性やジュニアのプレイヤーが増えた事実はハイテククラブが

もたらしたことでしょう。

ゴルフの解析が進み、それが新しいテクノロジーを生み出し、性差や年齢差の壁を

低くしました。

「デジタル化とはつまりは民主化」(ゴルフ版)、です。

これらは歓迎すべき非常に良い事ですし、世の中の流れからして、

ある意味必然だったと考えます。

 

一方で長所と短所は表と裏、ハイテククラブは間口を広げたもののその反面、

プレイヤー間格差を大きくした?という疑問がふつふつと湧き上がります。

「いま風ハイテククラブの恩恵の享受って【ゴルフスイングがある程度できている人】

という前提つき?」

という疑問が私の頭の中にあります。(今ここ)

今のゴルフクラブが、昔のものに比べて打ち易いのは間違いないでしょう。

しかし、たとえばここ10年以内に始めた人からすれば今のクラブが打ち易いも

打ちにくいもその人にとってそれがゴルフクラブです。

良いも悪いもありません。

ハイテククラブやボールはあくまでも相対であり、絶対ではないという

(かなり惜しいところまできている気はしますが)事実に対してどう考えるか、

というのがまず1つです。

 

また、さらにハイテククラブはドライバーならドライバー、FWならFW

という風にそれぞれ11本が単体で独立できるほど素晴らしくなり過ぎてしまい、

14本全体としてのフローがどこかで何となく途切れてしまっているという、

「ゴルフクラブもぐらたたき化問題」(何かが良ければ何かが良くないと感じる問題、

個人的に勝手にそう呼んでいる)を浮き彫りにしているのでは?とも感じます。

これが2つ目です。

 

この「ゴルフクラブもぐらたたき化問題」、これがまた難問です。

「間違ったスイング」の人でさえ悩ましいのに(これが行き過ぎると

プレイヤーのケガの原因の一つになるのではと個人的にはにらんでいる)、

「スイング自体間違っている」かもしれない人からすると、クラブを振りながら、

ボールも当てながら、当日の調子も見極めてもぐらたたきまでしないといけないなんて、

おそらく処理しきれないのではないでしょうか。

100を切るにはどうすればいいですか?」と聞かれれば、

「ドライバー、アイアン、FWを抜いてUTとウエッジとパターで回ればいいですよ」

と真面目に答えます、と少し前に書きましたがあれはこういう考えが元になっています。

 

【「スイング自体を間違っている」かもしれない人が置いてきぼり?】

 

ハイテククラブが誰にとってもスイングを導くものであれば良いのですが、

ある程度スイングできている人にとってすごく良いもので、ただ注意点として、

クラブが良くなり過ぎているので全体の調和も少しとってくださいね、

いう今のハイテククラブ事情に「スイング自体を間違っている」かもしれない人たちが

置いてきぼりを食っているのではないかなと個人的には感じている次第であります。

 

ハイテククラブのはしりとも言える、UTクラブ。

主にはロフト角20度から25 度の間のクラブとして、ロングアイアンの

代わりとして使われます。

しかし90年代の後半にゴルフを始めた私からみればこんなものはなかった、

という気持ちです。

ドライバー、3W5W、以下4番アイアンからというセッティングでした。

(この頃の4番アイアンはクラシックロフトなので今の5番アイアンと同じロフト角)

ですので、今からゴルフを始められる方には一言、UTクラブはぜひバッグに

入れてコースで使えるようになりましょう、とこれだけです。

 

そしてしばらくしてもし、ゴルフを練習していく上で自分は順調ではないかもと

感じられた場合(主観であるというのがゴルフはまた難しいのですが)、

「スイング自体を間違っている」かもしれないのでお近くのゴルフスクールを

たずねてみてください。

 

ハイテククラブ登場から数十年。

その間、「間違ったスイング」の人と「スイング自体を間違っている」かも

しれない人との差が少しずつ開いてきて、決定的な根本解決がなされないまま、

後者が置いてきぼりになりつつある現状。

この件について、どのような場でもあまり語られているような気が

しませんので(もしかすると知らないだけで語られているのかもしれませんが)、

ここについて今回のUT編残り3回は書きたいと考えております。

 

次回の②は「ウッド型UTはそもそもど会心を求めるクラブではない、からのロフト角考」

③は「ウッド型UTを入れている時点で『守り』だと知る、からのシャフト考」

④はまとめとして「嗜好の問題に帰結する」です。

どうぞお楽しみに。

 

米国男子ツアー、PGAツアーが再開されています。

松山英樹プロも登場してきて、まだ何となくそーっとしている雰囲気ですが、

試合を見たり成績をチェックするのはやはり楽しいですね。

ツアーの個人的な感想まで書き出すと止まりませんが、

最終的にはゴルフは好き嫌いが大きいという事かな、と考えています。

また長雨が心配な時期ですがどうぞお気をつけてお過ごし下さい。

 

それでは今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

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2020/07/06        bridge   |   

ゴルフクラブのお話 〜フェアウェイウッド編(考え方)まとめ〜

みなさんこんにちは。

今回はフェアウェイウッド編まとめです。

どうぞ最後までお付き合いください。

 

前回の⑨ではロフト角が20度から25度までのFW、ショートウッド(7911番)

について考察しました。

ショートウッドが打ちやすいクラブというのはもちろんのこと、ロフト角25度付近の

クラブ間で起こりやすい「クラブの切れ目問題」から考えても、長さが担保されている

ショートウッドはアイアン先頭番手への流れを良くする場合もあるので是非ご参考にしてみてください、というお話でした。

 

FWが打てるようになってくるとドライバーが打てなくなる?】

 

今回はFWのまとめの回ですが、これまでのものより少し長く回を割いてFWについて書きました。

ここに至る理由として、特にコース上、ロフトの少ないFWでも気持ちよく芝生から

直に打てるのに、ドライバーとなるとどうも打ちづらそう、という人をよく見かけるようになったことです。

自分の体感としてはここ45年ぐらいのことでしょうか。(もしかするともう少し前からあったのかもしれませんが)

サブタイトルのような現象は少し前ならやはり考えづらく、競技などから得た自分の経験則や蓄積されているスイングやクラブの常識とまで書くと少し大袈裟ですが、何かそれらともまたちがう、ゴルフのどこかある部分が時間の経過とともに明らかに変わってきているんだろうな、という事を実感しました。

 

通常コースでドライバーはティーアップして打ちますが、見方によっては

つま先上がりのショットとなる(つま先上がりが苦手なアマチュアプレイヤーは多い)

からなのか、何回見ても打ちづらそう、翻ってセカンド以降、フェアウェイからの

距離を稼ぐ番手のFWでのショットはきっちり当たる、など少し前ならこれらは

やはりあまり考えられない事で、ハイテククラブによるこういう現象をよく散見

すること自体が非常にショッキングな出来事です。

(上のこのケースであればスイング面から解決していく方法をとりますが、

決して強引にしたり焦ったりはしません)

 

【いまどきハイテククラブが引き起こす数々の「いま風ゴルフ現象」】

 

少し話が逸れます。

いまどきのハイテククラブが引き起こす、「いま風ゴルフ現象」(個人的にそう呼んでる)

は例えば他のクラブやショットにおいてもしばしば見受けられます。

よくある例を他いくつかご紹介しますと、とにかくまっすぐ飛ばしたい

「まっすぐさん」や、どのクラブでもインパクトが少しずつ強く入る

「スイング血中濃度高めの人」などが挙げられます。

誤解を恐れずにかなり思い切って書きましたが、もしきつく聞こえたら

大変申し訳ないです。

これを書いた言い訳をいたしますと、ひと昔前にゴルフを覚えた者として

こういうことは考えにくい、ということばかりだからです。

ひとえに、ハイテククラブの影響なんだろうな、という思いです。

このようないくつかの「いま風ゴルフ現象」の原因や因果関係はおそらく

一つではないでしょうが、きっとこの辺りのこれではないかな、

という目星らしきものはぼんやりと頭の中にはあるものの、まだまだ

考察が必要ではあります。

少しずつ整理ができれば書いていきます。

 

【「間違ったスイング」と「スイング自体を間違っている」は別もの】

 

話を戻します。

ハイテククラブの功罪は、「間違ったスイング」と「スイング自体を間違っている」

をないまぜにしてしまったことと考えています。

様々出るミスが「いま風ゴルフ現象」で済んでいる間に、ハイテククラブが故に

陥りやすい「スムーズなスイングは即、スムーズなインパクト」という誤解から

「スイング自体を見失う」または「スイング自体が間違っている」ということに

ならないよう、ご注意ください。

 

特にアマチュアプレイヤーの場合、ほとんどの方が加齢の中で挑戦する

ゴルフスイングですから、少しぐらいの「間違ったスイング」でも

ゴルフスイングであればゲームは成り立ちます。

これまでの回との繰り返しになりますが、多少ドライバーが窮屈でも

ロフト角の少ない今風ハイテクFWを芝生の上からなんとなく振ってもなんとなく

飛ばせるぐらい、のスイング目安を個人的には提案します。

(経験等により人によってこの限りではありません)

 

スイングは練習やゲームの経験とともに理解が進み、いずれ時間が経てば、

基本と個人の長所を両立させながらオリジナルの形で垢抜けていくものと考えます。

むしろ時間をかけてじっくり作っていく、ぐらいが良いのではないかなと考えます。

すぐにできるは、すぐにできなくなります。

(それでも必要な時は、スイングの面でそういうことも時には

提案しますが必ずその先を説明いたします)

これも繰り返しとなりますが、どれだけのハイテククラブであっても、

またどれほどのヘッドスピードであっても「スムーズなスイングは即、

スムーズなインパクト」ではありません。

スムーズなインパクトはスムーズなスイングから生まれますが、

「すぐ手に入るもの」ではなく、練習や経験とともに裏打ちされた先に

練り上げられていく味のあるもの、だと考えます。

 

ゴルフを始めたいけどどうすればいいかわからない人や、ゴルフを

練習しているけど迷いが出て来ている人へ向けてここを書いています。

人によってはさまざまなご意見、もちろんあるかと思いますが、大事なのは

プレイヤーそれぞれが納得し、その人のゴルフを楽しむことです。

FW編は全10回と少し長くなってしまいましたが、少しでもみなさんの

ゴルフライフの一助になれば幸いです。

次回からはユーティリティークラブ編の全4回(予定)です。

 

さて国内女子ツアー開幕戦となった、『アース・モンダミンカップ』が先ほど終了しました。

最後はプレーオフにまでもつれるなど、5日間に及ぶフルコースの開幕戦となりましたが、何事もなく無事に終了し良かったです。(パチパチパチ)

大熱戦の開幕戦、予選も決勝もそれぞれ面白かったです。(パチパチパチ)

次戦も楽しみに待ちたいと思います。

 

それでは今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

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2020/06/29        bridge   |   

ゴルフクラブのお話〜フェアウェイウッド編(考え方)⑨〜

みなさんこんにちは。

さて今回はフェアウェイウッド編(考え方)⑨です。

前回まではロフト角の少ないFWについてでした。

今回は【ショートウッドの番手、7番9番11番のFWについての考察】です。

どうぞ最後までお付き合いください。

 

【ウッドからアイアンへの「クラブの切れ目問題」を考える】

 

ロングショットを打つ15度から19度までのその下の距離、20度から25度前後のクラブで打っていく距離の問題に必ずと言っていいほどつきまとう大変悩ましい問題、25度以降にくるアイアン先頭番手への「クラブの切れ目問題」についての考察です。

内容は、続きのクラブをロングアイアンやミドルアイアンもしっかり打っていきたいという方への提言として、同じロフト角であればショートウッドはより長さが担保されている分、「14本をシームレスにしてくれる」です。

 

ある時はスプーンの代わり、またある時はロングアイアンの代わり、など攻守において汎用性が高いショートウッド。

そこそこ距離も出て、ボールが上がりやすい7番ウッドあたりは完全に市民権を得ていて、打ちやすくお気に入りのクラブだという方は多いことと思われます。

 

一方で、主には20度から25度(ロフト角)前後までの距離、本来ならロングアイアンで打っていくべき距離をカバーしてくれるよくできたショートウッドですが、最近はこの便利なクラブがさらに上をいく便利さ&手軽さで大流行のユーティリティークラブ(以下UT表記)におされ気味だということも事実でしょう。

UTはFWと比べて低価格なものが多く、今やお助けクラブとしてバックに入れられている方もかなり多いのではないでしょうか。

 

ショートウッドも相当いいクラブですが、そんなクラブよりさらに上を行く、

いいことづくめのUT。

しかし、そのUTにはなくてショートウッドにはあるものがあります。

UTとショートウッドの大きなちがい、それは長さです。

ショートウッドは(ウッドなので当然ですが)その長さゆえに、25度付近のウッド系クラブからアイアン先頭番手への流れがよりスムーズです。

‥それだけ?

と思われた方もおられるかもしれません。

今回は道具の規制を痛感したより詳しい経験談で説明していきます。

 

かく言う私も、7番9番11番のショートウッドをトリオとしてスタメン固定で長く愛用していました。

しかし2010年秋から適用された新溝規制(2009年に発表され2010年の秋から適用されたロフト角25度以上のクラブに関して、クラブヘッドにおける溝の形状や深さなどを新たに定められた規格内のクラブの使用を求める新ルール)のあたりから暗雲が垂れ込め始め、プライベートのラウンドはともかく、競技など公式なラウンドではトリオの一角の11番(26度)を泣く泣く外し、代打のUT(ウッド型の25度)を入れてラウンドに臨んでいた、という経験があります。

 

これはおそらく私だけではなくて、当時のこの新溝規制、特にクラブ競技以上の試合に出るのにやむなくクラブセッティングを変更した方は多いと思われます。

(25度以上のクラブとは人によってはUTやショートウッドなどのセッティングのちがいはありますが、そこから以下のパターを除いた、アイアンやウエッジ含む全部のクラブセッティングを指します。本数も本数でいきなり変更するのは大変だからと、試合によってはすぐに新溝規制を適用しないなどの処置もとられたりしていた記憶あり)

 

トリオ+1本、全4本のFWを全てヘッドもシャフトも同一のもので統一していたのですが、自分の意思というより新ルールがきっかけとなり、11番を外して新UT(ウッド型の22度と25度)2本とを入れ替えながら、残り旧2本のショートウッドと組み合わせながらしばらく使う、このような経緯で新UT(ウッド型)2本生活が始まりました。

 

会場となるコースや指定の距離に合わせて、この20度から25度の間の距離をどうするか、持っている新旧4本の中から3本を選んでは都度、組合わせを変更していました。

最初はあまり気にならなかったのですが、1本(時には2本)ちがう新UTがやって来ると、人というのは変なものでスタメン2本が健在でも、この旧2本の使用頻度が下がってきます。(みなさんはどうですか?)

 

こうなるとどれだけ気に入っていても、寂しいですが替え時かな?となります。

新溝規制で泣く泣くマイナス1本とはなったものの、ショートウッド旧2本含む残りのFW旧3本全部がだんだんと打ちづらく感じてきます。

徐々にクラブを替えるべく、新UTの2本に合わせて少しずつ試したり変えたりしながら、最終的にはFWも同一メーカーのスプーン(15度)とクリーク(19度)をチョイス、完成が2018年頃でこの新しいスタメンで現在に至ります。

 

長く緩くクラブを変えていったので新4本は流れもよく、非常に打ちやすいし気に入っていますが1つ感じたことがあります。

新4本が揃った途端に新UT5番から5番アイアンの流れがしっくりこない、ということです。

自分自身が選択したUTがウッド型でかつカーボンシャフトだというのも大きな理由でしょう。

(これがアイアン型のUT、スチールシャフトだとアイアンへのフローはもっとスムーズかと思われます。)

 

この結果を皮肉に感じる反面、妙に納得している自分もいます。

ショートウッド3本の時の方がアイアンへの流れは良かったなということです。

(必要に迫られアイアンのスイッチも新溝規制内でしましたが新しいアイアンでも同じ感想)

 

15度と20度前後から25度までの間の距離を時間をかけて探し、FW&UTでのベスト(と思われる)の組み合わせが見つかった途端、アイアンの先頭番手5番アイアンが打ちづらくなってきた、というお話です。

 

このFWやUTから先頭アイアンにかけてどうしても出てくる、「クラブ切れ目問題」をみなさんはどうされているのかな?というのが気になるところです。

ここに関してはより自分のスペックの範囲内での経験談になってしまいますので、結論というよりは考察どまりです。

 

クラブセッティングなどを見ていると、特に女子プロのみなさんはどんどんアイアンを抜いてUTにしているのを見かけます。

プロの場合は厳しいセッティングにより止むを得ず求められているショット精度がある、という事情はあります。

ですので逆にアマチュアプレイヤーの場合、14本のクラブの流れの中で、FWからアイアン、もしくはUT(特にウッド型)からアイアンへのこの「クラブの切れ目問題」だけを考えた場合、特にロングアイアンやミドルアイアンもしっかり打っていきたいと考えられている方は、長さが担保されている分、振り心地を変えなくてもいいという理由からUT(ウッド型)よりもショートウッドが適切では、と考えます。

 

ヘッドスピードやスイングの型にも大きく影響してくる「20度から25度のクラブの切れ目問題」ですが、ここを考えた場合においてもショートウッドの選択は有効だと考えます。(もちろん打ちやすさも◎)

 

後日談ではないですが、自分の話に戻りますとこの結論が出たにも関わらず、UT2本を含む新4本のままです。

そして5番アイアンを抜くこともしない、という選択を取っています。

自分の心情を解説すると、上達を意識しつつも道具の進化が与える身体的影響について考察、どの選択や組み合わせが一番怪我につながりにくいのか?などということまでを考え、もう少しこのまま使ってみようと考えています。

 

今回はここまでです。

次回はFW編のまとめです。

 

今週はいよいよ国内女子ツアーの初戦となる『アースモンダミンカップ』が

千葉県のカメリアヒルズCCにて開催されます。

一ゴルフファンとして楽しみの一言です。

4日間の試合期間、ネット中継されるということで可能な限り視聴したいと思います。

選手のみなさんや関係者の方々は特殊な状況下、大変で不慣れなことも多いかと思いますが、大会に携わられている方々にとってもきっと一生忘れられない試合の一つになるのではないかなとも想像します。

安全で素晴らしい試合になることを願っています。

 

それでは今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2020/06/22        bridge   |