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ゴルフクラブのお話〜フェアウェイウッド編(考え方)⑧の続き〜

みなさんこんにちは。

さて今回はフェアウェイウッド編(考え方)⑧の続きです。

前回⑧は【ショートウッドの番手、7番9番11番のFWについての考察】

の予定でしたがショートウッドが汎用性高いクラブの為、そこにいくまでの

説明で前々回の⑦からおしています。

⑦での最後、「コース上のシビアな状況からセカンド以降をロフト角の少ない

クラブでボールをポンポンと打っていくには一体どれぐらいのヘッドスピードが必要か?」について、クラブを自力で振り上げられることが出来れば十分、

考えられる理由は以下の2つ。

 

1.  メーカー各社が発売している

2. 「スムーズなスイング≠スムーズなインパクト」(特にコース上)

 

前回⑧は1.の説明でした。

今回⑧の続きとして2.の説明からです。

今回もどうぞ最後までお付き合いください。

 

【スムーズなスイング≠スムーズなインパクト】

 

スイングの説明のやり取りの場合、説明する側とそれを聞く側の双方向で

なかなかすんなりと一筋縄ではいかない理由はこの部分が大きいと感じています。

メジャーリーガーだった鈴木一朗さんと松井秀喜さんはともにインタビューなどで

「打球を詰まらせるのは技術」といわれていましたが、全く同感です。

今時のハイテククラブが難しく感じる、薄くて大きい見た目や、手に伝わる軽い

クラブの重量感などが全く落ち着かないという人。

このようなプレイヤーは一昔前のクラブでは意識しなくとも頭に浮かべられていた

インパクトが、ハイテククラブとなるとイメージしづらいのでは、と考えます。

実際、このような方は少なくないという実感もあります。

この部分はのちに改めて説明いたします。

 

今回に限ってはこの先は個別スイングの話にも入るのでここにて細かいことを

客観的に述べることは難しいですが、もしハイテククラブを試されるのであれば、

「スムーズなインパクト」イメージを一度頭の中から無くしてみる、というのは

どうでしょうか?

 

 

【ボールの進化の限界?】

 

ここからは少し話が逸れます。

2000年に登場した「ウレタン系ボール」、スピン系ボールにも関わらず

飛距離もキープできるというボールが登場し、クラブの進化も一気に進みました。

そこから20年が経ちますがツアー選手たちの若返りや伸び続ける平均飛距離など

特にプロゴルフは華やかになりました。

一方でゴルフギアの進化を規制をする動きが少しずつ出てきています。

理由はおそらく一つではないでしょうが、若い選手の台頭や女性ゴルファーの

増加は歓迎すべきことですが、ツアーなどの競技ゴルフにおいて考えると進化が

このまま続けば、特に距離が長くない歴史が古い名門コースでの開催の機会が

なくなっていってしまいます。

何でもやはりバランスということでしょうか。

 

この規制にゴルフメーカー各社は難色を示しているとも言われています。

この意見はメーカーの立場からすれば当然といえば当然です。

しかし個人的見解ですが、最終的にはメーカー各社は規制に賛成をする、せざるを

得ないのではないかと考えています。

 

このままの進化ではクラブとクラブのロフト角のピッチが5度などになるのではないかな、というのがその理由です。

番手間の距離を保つため、です。

簡単な植木算です。

10度のドライバーからサンドウェッジが56度としましょう。

 

■今現在のスタンダードである4度ピッチの場合

(56−10)÷4=11.5です。

間が11本、端の2本とパターを足して14本。

 

■仮に5度ピッチになった場合

(56−10)÷5=9.2です。

間が9本、クラブの総数は12本です。

 

ここまで書くとなんとなくお分かりかと思われます。

クラブ本数は14本以内、というルールが公正を期するため、少なくする方向に変わってしまうのではないかな?というのが個人的な予想です。

 

もし仮にこのような流れになった場合、クラブを販売するメーカーはどう考えるのかなと、非常に興味があるところです。

個人的には日本のコースだけで考えた場合、思い切って2割近く(特にドライバー)距離を規制してもいい、このままでは国内での男子トーナメントの開催コースが限られてしまうのではないかというのがその理由です。

 

歴が長く、ヘッドスピードが速い人にとり受難の時代かもしれませんが、

少し先の未来はどうなっているか誰にもわかりません。

最後は仮定の話で大変恐縮ですが、実際コースでお使いになるか

どうかは別にして今時のハイテククラブに少しずつ慣れておかれることは

決してマイナスではないのでは、と考えます。

 

今回はここまでです。

次回こそ汎用性高いショートウッドの考察です。

今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2020/06/16        bridge   |   

ゴルフクラブのお話〜フェアウェイウッド編(考え方)⑧〜

みなさんこんにちは。

さて今回はフェアウェイウッド編(考え方)⑧です。

前回⑦は【距離が出る番手のFWは自分の歴史に残るショットになる】でした。

 

ロフト角の少ないFWを使って、特にコースの芝生の上でポンポンとボールを上げていけるようにたとえ少しずつでもなれれば、スコアメイクに欠かせない同じくロフト角の少ないパターが良くなる可能性大、ということは自分史が更新できて楽しいですよ、というお話でした。

またFW編からはロフト角の少ないものに一貫してこだわっているのは、クラブを「スイング」させるというテーマでの考察、という事です。

 

ちなみに、タイガー・ウッズさん(44)=米国在住(おそらく)、というそれはそれはゴルフの上手な(PGAツアー史上最多タイ勝利数を昨年日本で達成)方がおられるのですが、この方もクラブの進化(特にドライバー)と自分のスイングとのアジャストに苦労、怪我を重ねながら、一時はそこからの不調とプライベートなスキャンダルが相まって特にメディアからの大バッシングというアゲインストどころかほぼ嵐の中でしたが、それでもめげずに試行錯誤を重ね、ついに一昨年シーズン終盤で大型ドライバーにアジャスト、昨年はメジャー通算15勝目となる19‘マスターズ制覇を果たします。

これには世界中が彼の底力に唸りまくりました。

(18年シーズン最終戦優勝も感動)

 

ですので、クラブを「スイング」させると一口に言っても、この作業が大変と言えば大変である、という方への提言として今回の⑧は②(4月13日付け)での予告通り【ショートウッドの番手、7番9番11番のFWについての考察】です。

どうぞ今回も最後までお付き合いください。

 

 

【ゴルフ歴長く、ヘッドスピード速い人が受難の時代】

 

前回⑦での最後、「コース上のシビアな状況からセカンド以降をロフト角の少ないクラブでボールをポンポンと打っていくには一体どれぐらいのヘッドスピードが必要か?」について、クラブを自力で振り上げられることが出来れば十分と書いて終わりました。

今回はこの理由の説明から続きを書きます。

 

理由は以下の2つです。

1.  メーカー各社が発売している

2. 「スムーズなスイング≠スムーズなインパクト」(特にコース上)

 

まず1からですが、メーカーが発売しているって何なんだということかもしれませんが、ものに罪は無い、です。

もう少し詳しく説明します。

主要なゴルフクラブメーカーがスプーン(#3)やクリーク(#5)など距離を稼ぐFWの番手をレディースモデルでも発売しています。

「そうは言ってもコースでスプーンを打つにはヘッドスピードが必要だからまだ早いよ、と言われた事がある」という方も多いかもしれません。(特に女性)

ここでの「コースで打つ」の意味ですが、しっかり飛ばしていく事、あるいはより飛ばしていく事、であればヘッドスピードはあるに越した事はないでしょう。

ですが、仮にそうであってもやはりそれはキリがありません。

例えばこのクラブにはヘッドスピードが35m/s必要というクラブがあったとして、では34.9m/sの人はダメですか?という事になります。

 

距離を稼ぐFWが本当にそういうものだったら、メーカー各社はそもそも発売していないんじゃないかなと考えます。

むしろ逆で、どちらかと言えばそのようなクラブが発売されている事自体、ボールやクラブなどのゴルフギアにおけるテクノロジーの進化の部分ではないかなと考えます。

実際に、成人に比べて非力でまだ背も低いジュニアゴルファー達はボールを上手に飛ばすことができています。

 

クラブを「スイングする」事ができれば、今時のハイテククラブというのは、コース上でのロフト角の少ないクラブによる厳しいショットであってもボールを上げていけるように設計されているのでは、と考えます。

 

では昔のクラブがテクノロジーの面で劣っているのかという事ですが、これはクラブの問題というよりボールの問題と考えます。(ボールに合わせてクラブがつくられていることは少し前にも先述)

今のボールの方が昔のものに比べてキャリーボールを打つのに、例えロフト角が少ないクラブによるショットでも、確実なバックスピンを特に量の面で要していない、という事において、つまりやはり少しずつ公平な方向へ、というところでは昔より今のボールが進化していると言えるのではないでしょうか。

 

昔のクラブはテクノロジーの面で劣っているというよりも、単純に打ち込む力は今よりも必要ですが、クラブがハードな分、それはそれでそのような打ち込む形のスイングに自然とさせてくれてるスペックのクラブが多かった、又はそのようにクラブをスイングさせられないと打てなかった、という事でしょう。

(今のものよりも明らかに総重量が重くてシャフトも硬いハードスペック、ヘッド体積も小さく、何よりクラブの重心が高いクラブがほとんどですから、その分は要打ち込み)

 

難しく書いてますが、その人にとってスイングしやすいスペックがやはりあるということでしょう。(クラブフィッティングなど活用で少しでも解決)

ゴルフは道具の影響が極めて大きいスポーツです。

一度始めると、その時のクラブでスイングを覚えます。

歴が長く、速いヘッドスピードを今も維持できている人は進化ボールが引き起こす、大きくて薄くて軽いハイテククラブを改めて練習するか、諦めるかのどちらかになるのではないでしょうか。

 

またまたタイガー・ウッズさん(44)の話になりますが、彼は少し前までは試合前に行われる記者会見でしばしばこういう事を言ってました。

「昔は自分の方がティーショットで50ヤードぐらい飛んでいた選手と久しぶりに回ると、ドライバーの飛距離がそんなに変わらないこともある」と。

タイガーほどの選手でも考える事は同じ、むしろそのような事でも負けられない、と考えるのですね。

これはやはりひとえにその人の考え方、それからどれぐらいそういうことが緊急性高く必要か、ということになるのかなと考えます。

 

ですので、とにかくコース上では計算の立つクラブで、安心して快適にボールを飛ばしていきたい、ということであればクラブでボールを上げていく事、つまりロフト角を増やし、番手を落としてでもFWをコース上で使っていく事は解決方法の1つとしてはもちろん有効かと思います。

 

ゴルフコースの多くが16、17、18番の上がり3ホールを難しい設計としています。

人との競争ではなく、自分の上達を実感する、それが年に一回のラウンドであっても、この観点からゴルフを考えた場合、そこまでの15ホールで温まった体やスイングで上がり3ホールを自分なりにうまく回れたらやはり単純に楽しいのではないかな、と。

難しいとされるインコース上がり3ホール攻略に距離を稼ぐFWが必要な事も多いかと思われます。

頻繁には行けなくとも、毎回のラウンドがどうすれば少しでも充実するか、先を心配しすぎずに今日1日の成果を実感できれば一回一回のゴルフがもっと楽しいものになるのでは、と考えます。

 

ショートウッドでの保険とロングショットへの挑戦をどのように組み立てるかは人によるかとは思いますが、あまり深く考えすぎずに、メーカー各社が一生懸命つくったボールやクラブ、進行形のゴルフギアのテクノロジーにぽんと乗っかるのも一つの方法です、というお話でした。

 

次は2の説明ですが、ここにくるだけでかなり長くなってしまいました。

次の予告をすると、スムーズなスイングがあるのであって、それはスムーズなインパクトと同義語ではないということを理解する。その理由は、コース上においてボールがあるその芝の下が硬いのか土なのかなんなのか、ライの状態がどうなっているかは打たないことには完全にわからないので、スムーズなスイングはあっても、スムーズなインパクトというのはみなさんが思われているよりも、きっとそこまで存在しません(ティーアップ除く)、というお話です。

 

今回⑧の【ショートウッドの番手、7番9番11番のFWについての考察】に全く到達できず申し訳ないです。

(内容としてはユーティリティークラブ編での考察と少し重複)

続きは次回の⑨に持ち越されますが、またお読みくだされば幸いです。

 

今回も長文に関わらず、最後まで読んでくださりありがとうございました。

熱中症に気をつけて日々をお過ごしください。

 

 

 

 

 

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2020/06/15        bridge   |   

ゴルフクラブのお話〜フェアウェイウッド編(考え方)⑦〜

みなさんこんにちは。

さて今回はフェアウェイウッド編(考え方)⑦です。

前回⑥は【ゴルフスイングの「ビジネスゾーン」は本人でさえ不随意】でした。

 

ロフト角の少ないフェアウェイウッド(以下FW表記)を使って、特にコースの芝生の上でポンポンとボールを上げていけるようになりましょう、そしてそれにはまずなにをおいても「力」が必要ですが出すではなく、自然に「出る」力を使っていきましょう、というお話でした。

 

そして今回⑦は②(413日付け)での予告通り【距離が出る番手のFWは自分の歴史に残るショットになる】です。

どうぞ今回も最後までお付き合いください。

 

FW編となってから、距離を稼ぐ番手(いわゆる345番など)、ロフト角でいえば多くて19度までのFW(一部レディース用などでは2021度あり)をコース上でセカンドショット以降、ポンポン打っていけるようになりましょうということを一貫してお伝えしています。

 

【ロフト角の少ないクラブを制する意味】

 

理由はシンプルです。

ゴルフゲームの最後がパターだから、です。

(あくまでゲームの話)

 

少々強引ではありますが言葉のイメージとして「プレショットルーティン」と言われる通り、ゴルフでの「ショット」というのは飛球そのものを指す名詞、または単一の動的名詞です。

それに比べて「スイング」というのは動詞、それも複数の動詞の総称です。

 

解説します。

飛球以外の「ショット」を動的名詞と考えても、インパクトでのある部分のことで、それは単一の場面や動作を指しています。

対して「スイング」は、まず「狙う」「握る」「構える」そしてクラブを「振る」、その後にクラブフェースにボールが当たっていき飛球が放たれます。

「振る=スイング」に至るまでの一連の連動された動き、プレショットルーティンを度外視して「振る」は成立しませんので、「スイング」はこれらの動きの総称を指します。

 

個人的見解で恐縮ですが、この認識を前提に話を進めています。

 

ロフト角の少ないクラブを使ってコース上のシビアな状況から「スイング」でボールを上げていくには、という考察です。

「クラブ」でコース上のボールを上げていきたい方へは②内での告知通り、次回の⑧にて【ショートウッドの番手、7911番のFWについての考察】の予定です。

どうぞお楽しみに。

(以下、さらに続くロフト角の少ないクラブでの「スイング」解説文は少し長いです)

 

アイアン編①(39日付)にて※「ドライバーもパターも上手な選手はタイガーウッズだけでは」という個人的見解を書きましたが、この2つを完璧に両立させることはなかなか難しいと考えます。

ほとんどのプレイヤーがどちらかが得意、そうではない方はそこそこ、と考えているのではないかなと。

共にロフト角は少ないものの、それ以外は両端のクラブですので全てが対極ですが単純に動きがあまりにも違うのがその理由です。

また人によって掌の感性も全く違うだろうということも理由の一つとして考えます。

これも重要な身体能力です。

ここではあくまでもゴルフクラブの観点からの考察(それ自体が強引な事かもしれませんが)ですので、線引きも難しく言葉足らずになっていればご容赦ください。

 

話を戻します。

パターはドライバーなどとちがってクラブを大きく振り上げたりせず、ミニマムの動きでボールを転がしカップインを目指します。

パターにボールを当てること自体は難しくありませんが、単純すぎる動きがその難しさに拍車をかけます。(好き嫌いは別)

入れば終わりですが、もし外してしまった場合、入るまで打ち続けなければいけません。

次のラウンドも。

これがパターの厳しいところ、難しいところ。

ドライバーなどショットをしていく他のクラブとちがい、ミニマムな動きである事、それからカップインする事がパターに求められる以上、自分が打ちたいように気持ちよくヒットし続けることをなかなか許してはくれません。

(人生最後のパターはこれに限りません)

これをコースでいつもしようとすることは大変勇気がいることです。(後ろが混んでくる)

ここにほとんどの人のジレンマがあることと思われます。

 

この解決方法、パターであっても「スイング」させられているかがポイントと考えます。

ミニマムな動きでかつ一番ロフト角の少ないパター、転がせばいいとは言え、結果はスコアに直結という厳しいクラブから逆算した場合、「ヒット(ショット)」のみより一連の動作である「スイング」が理論やイメージなど何か少しでも頭にあるのとないのとでは、重くなってきやすい心理面での負担は大きくちがうのではないでしょうか?

 

ドライバーとパター、2つのロフト角の少ないクラブを18ホールの長丁場の中、交互に操っていくゴルフで、ギアの進化前では7番アイアンなどのミドルアイアンで「ヒット(ショット)」から「スイング」への変換作業を練習しました。(特に最初のスイング立ち上げ期)

また、ではなぜ定義がどんどん曖昧になるとは言え、今の進化アイアンよりもスプーンなどのFWがこの変換作業にいいのかは改めて後に考察します。

 

偶然とは言え、クラブやボールなどのギアが著しく進化する中で始められた

そこのあなたは幸運!です。

ゴルフに対してまっさらな間に、ゴルフ史を刻んできた先達たちの英智の結集であるテクノロジーの力を使って、ロフト角の少ないFWをコース上で「スイング」させていく習慣を目指してほしいと考えます。

 

以上のことから、スプーンの前進はパターの前進ともリンク、距離を稼ぐFWの上達を実感できるそのラウンド自体、自分史に残るラウンドになる可能性大!(あるいは近々)というお話でした。

 

【※注釈‥PGA史上最多タイの優勝を誇るタイガーウッズでも進化するクラブのアジャストに苦労しました、という説明。タイガーもご多分に漏れずメジャー通算14勝目となる2008年全米OP優勝以降は特にドライバーの進化へのアジャストに苦労、無理がたたって怪我に怪我を重ねる。さらに2010年から11年にかけて発覚したスキャンダルが追い討ちをかけ、その後はツアーを長期離脱する時期も。長い時間を経ての復帰後は無理をしないという怪我の功名や円熟味もあり、じわじわ復活、18年シーズン途中でついに大型ドライバーにアジャスト、ツアー終盤は優勝争いを演じ、そのままシーズン同年最終戦と翌19年マスターズを制する。】

 

 

【クラブを振り上げられれば十分】

 

前回の⑥でも書きましたがヘッドスピードの数値はものの値段と同じ、相対比較における参考程度の概数と考えています。

多いといえば多い、高いといえば高い、のような。

また測定の機械も様々です。

数値そのものに意味がないとは言いませんが、相対比較の数にこだわるとキリがありません。

ここはその大小に関わらず、どのような動きでそれがもたらされているか?ということにフォーカスします。

 

今回の最後に少しだけ。

コース上のシビアな状況からセカンド以降をロフト角の少ないクラブでボールをポンポンと打っていくには一体どれぐらいのヘッドスピードが必要か?という問いについてです。

 

個人的見解ですが、自力でクラブを振り上げて振り下ろしフィニッシュまでとることができれば、それで十分ではないかなと考えます。

たとえロフト角の少ないクラブでもコース上からポンポン打っていくというシビアなショットであっても、重要なのはヘッドスピードの数値よりも、動きのスムーズさが重要ではという考察です。

それぐらいゴルフクラブの進化は著しいですし今さら改まった解説など不要なほど、各国で長く続くジュニアゴルファーたちの活躍はそれを物語っています。

今回はここまでです。

次回の⑧に続きます。

 

今回も長文に関わらず、最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

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2020/06/08        bridge   |   

ゴルフクラブのお話〜フェアウェイウッド編(考え方)⑥〜

みなさんこんにちは。

前回まで続いていた、ゴルフ地図編からフェアウェイウッド編に戻ります。

 

少し前のフェアウェイウッド編②からの続きですが、そこまでをもう一度簡単にまとめますと、フェアウェイウッド(以下FW表記)、特に距離を稼ぐ番手のFWは如実にそのプレイヤーを表している場合が多く、バックにはFWは何番から入っていてヘッド(大まかに言って日米のメーカーで少しちがう)やシャフトのスペックなど、どういうFWをどのように使われているのかでその人のスイングのイメージなどが伝わってきやすいです。

またさらにもう少し細かく言えば、クラブフィッティングや試打会なども活用していくことで具体的な自分の現在地がわかりやすいのでいいです、というお話でした。

 

【スイングの「ビジネスゾーン」はプレイヤーにとっても不随意】

 

これはわたしの考察ですが、一番簡単な例を出すと足の速さ(短距離)です。

学生時代に50m走などのタイムを毎年測定したかと思いますがその数値は特に乱高下することなく、大体いつもこれぐらいだな、という方が多かったのではないでしょうか。

足の速さというのはある程度持って生まれたもので、特別なトレーニングなどをしない限り、その人ではどうしようもないものの一つと思われます。

ゴルフの飛距離、特にキャリーボールの距離は言わばこの足の速さみたいなものではないかな、というのが今回のお話です。

 

長さがあってロフト角が少ない、距離を稼ぐ番手のFWでセカンドショット以降のボールを打つということはまず何をおいても単純にボールが上がらなければいけない、ボールを浮かせる力がない事にはボールは前へ行ってくれません。

芝生の上からのショット、特にロングショットにおいて、単純にボールに伝える力があるのかどうか、まずこれが一つです。

 

少し話が逸れますが、誤解を恐れずに提言しますと、もし長期での練習(少なくとも年単位)を見越す場合、本来なら最初の段階でこの50m走のような測定値を有効に使うことができるなどの機能がクラブフィッティングなどにあればかなり理想的ではないかなと考えます。

それぐらい、ロングショットで自分のボールを上げていく単純な「力」をまず体感し、それから把握し、簡単に意識から忘れないようにする、ことは重要だと考えます。

 

【力とスピードは別物】

 

「力」とわざわざ表記したのは、ヘッドスピードとは別、先ほど50m走を例えに出しましたが、足の速さは「出る」ものであって「出そう」としても無理ですよね。

ボールへの力の伝導はこれに近く(特にコース上)、ヘッドスピードは一定の目安となる数値でもちろんないよりはある方がいいですが、おそらく全てではないでしょう。

 

ここでまた少し話が逸れますが、これまで国内外のツアーで多数の優勝を

重ねてこられた日本人プレイヤーたちは男女共におられますが、いつも

ものすごく飛距離のある選手ばかりではありません。

この決して飛ぶわけではないけれども勝利を重ねている、あるいは重ねてきた

選手たちの武器はやはり緻密で繊細なショートゲームです。

 

ゴルフのスイングはインパクトのためにあります。

ドライバーからパターまで、長いクラブから短いクラブまでのスイングは

全てその時に求められる弾道や距離感、イメージなどを表現するインパクト、

つまりタッチ(強さ)のためにあると言っても過言ではないでしょう。

このタッチ(強さ)を見失わないこと、自分の癖を知ることが非常に重要だと

個人的には考えます。(だからゴルフは一定数の練習量が必要)

 

距離は決して出るわけではないが飛距離を制するほどショートゲームに

長けている選手たちはこのスイングによるインパクトでの伝導効率が高く

(どのショットのタッチも揃っている)、よって再現性がアップし、それにより

エネルギーを使わずに優れた距離感を保つことができているので、特に長丁場の

試合ではそれがスコアの差となって現れているのではないかと。

 

つまり、ショートゲームに長けている選手は確実に「出る力」をうまく使えてる、

もっと言えば「出そう」としていないので、脳のエネルギーは使っていません。

体の感覚でスイングしインパクトを迎えられているので、一番集中力を要する

ゲームの勝負所で息切れしないのではないかと考えます。

端的に書くと、飛ばないというより(意識無意識関わらず)飛ばしていないので、

大事な最終盤に余力をとっておくことができている、というところでしょうか。

 

最初から自分が持つ自然と「出る」力でスイングし、なるべく省エネでボールを飛ばすという習慣を身に付けるのに、距離を稼ぐ番手のFWを抵抗の大きなコースのセカンドショット以降、いきなりものすごく飛ばなくてもいい、何となくポンポンと使っていけるようになるといいことがあります、というお話でした。

 

今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

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2020/06/01        bridge   |   

ゴルフクラブのお話 〜ゴルフ地図編おまけ〜

みなさんこんにちは。

今回はゴルフ地図編おまけです。

 

前回のゴルフ地図編まとめの結論が「地図を広げて行ったり来たりが一番」とは

どうなんだ、と考えられる方がおられるかもしれません。

余暇のゴルフであってももちろん遊びではなく真面目に技術やスコアを

突き詰めていきたい!と。

「やめない限りそのチャンスは続く」や「できるより、わかる」という緩い最大公約数より、多少の劇薬でも即効性高くドンズバで効く結論で今すぐ上達するんだ、

という方もおられるかもしれません。

このような方はその目的達成にあった練習環境を求められることが一番でしょう。

 

【タイミングは選べない】

 

ゴルフは屋外でするスポーツです。

どれだけの選手も自然には勝てません。

風が吹けばナイスショットもハザード、なんてことはしょっちゅうです。

この場合、ミスをしてしまったと短く考えるのか、風の中で思いがけず

いいスイングができてしまいその結果、ハザードまで飛んでしまったと考えるか、

原因と結果の因果関係をどのようにとらえるのかは人によって違います。

こういった小さな分岐点たちの決断の連続となる終着点の差は言うまでもありません。

ベストスコアを出すだけではなく、それを出し続けるとなるとまず練習量が絶対的に重要ですが、それを支える練習内容の質の高さはさらに重要です。

当然ですが。

 

一口に美容師さんといっても男性の髪を切るのが上手な人や

女性の髪をセットするのが上手な人など、みなさんそれぞれ得意技が違うそうです。

これと同じで、プレイヤー自身の意思にきっちりとコミットされた練習環境、

練習パートナーまたはインストラクターなど、多角的に情報を集め環境を

整えていかれればいいのでは、と考えます。

ちなみにサブタイトルはゴルフ競技の結果に関するわたし自身の個人的見解です。

ここを読んでくださる方たちのゴルフライフの一助になるべく、

これはと考えることなどは随時、こちらに書いていきます。

今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

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2020/05/29        bridge   |   

ゴルフクラブのお話 〜ゴルフ地図編まとめ〜

 

みなさんこんにちは。

今週はゴルフ地図編まとめです。

 

ゴルフの上達を目指すならゴルフの地図を広げる、そして「なぜゴルフの上達に

時間がかかるのか?」というお話と合わせて、閑話休題として①から③まで

考察してきました。

 

結論は以下の通りです。

「自分のゴルフについて課題はバッチリ把握出来ていて理解もしている。

その解決に取り組もうと思えばいつでもできる。(地図を広げて確認できている状態)

あとはいったん地図を持って出発すると、なかなか簡単には元に戻れないので心と時間の準備が整えばいつでもそれにとりかかれる。」

という状態が最高では、これが結論です。

 

問題や課題がより具体的に、何かを認識できていればそれだけで解決に大きく前進、です。

 

【大人は「できる」より「わかる」が理想】

 

この逆の「よくわかっていないけど、打てている」が子どもです。

1部と第2部、その間の踊り場期間もしっかりある(理想を言えばあった方がいい)、3部制(これは確かに長い)がゴルフだとイメージしてください。

 

始めたての人を子どもだとしましょう。

1部のゴルフを深く考えすぎないようにしながら、

牧歌的でもいい出来るだけイメージを膨らませつつ行けるところまでいく。

 

少し話が逸れますが、この最初のよーいドン!の時点、実際の問題としてここがすごく大事でその人、現実は大人、それまでのスポーツ歴や生活習慣、あるいは目的や性格などの思考の傾向等もありますので、実はこの始めてすぐの一番テンションが高い時点で、その人のそれまでのストーリーを踏まえての希望目的に対する対処療法や根本解決を織り交ぜながら、大まかでも道筋を示せればまた全然違うのでしょうが、この辺りはゴルフの難しさというよりシステムの問題(おそらくもうすぐ出るデジタル地図にも期待)も多分にあり、今回自分自身が最も勉強になった点です。

 

慣れてくると、子どもが成長、だんだん頭でいろいろなことの状況判断が

自分でできるようになってきます。

自分のゴルフの失敗のパターンや苦手ショットがわかってくると

2部(大人)への成長期です。

成長期といえば成長痛です。

当たり前ですが、実際は大人のみなさんですので、2部への移行をすぐに

せずともこの踊り場期間も十分に楽しんでください。

 

ちなみに、この期間などはプラットフォーム化されているゴルフ産業の出番で、

ゴルフのイメージ訴求につながる、個人的には今の時代に合ったいろいろな

イベントなどがどんどん出てきて欲しいと考えます。

 

※1部又は踊り場が楽しいのであれば、無理に2部に行く必要ありません。

 

次のフェーズに行く前の踊り場期間で、2部の最初に必ずくる成長痛ラウンドが

一体どれぐらい続いて、時間と心のエネルギーはどれぐらい必要か予め地図で

確認しておく。

無理をしていきなりスイングを変えようとせずに、そのイメージだけでも

少しずつ持っておく。

 

個人的感想を述べますと、この踊り場期間がその人のゴルフライフの肝になりそうです。

自分の気持ちに正直に、落ち込むなら落ち込む、少し離れるなら離れる、あまり何も考えずに健康維持やコミュニケーションを思い切り楽しむなど、まともに攻めすぎずに、真面目ばかりが能じゃない、そもそも余暇でのゴルフは遊びです。

スコア、練習、飛距離やハンディキャップが、どうとかこうとか、

もし言われるようなことがあっても、外野の声に惑わされすぎずに、

自分の気持ちに嘘をつかずに行動できるか、というのもポイントとなりそうです。

 

踊り場期間は、体だけじゃなく心のエンジンも出来る限り温める時間と割り切って、

世界や日本のゴルフコースの本とかを開きながら、なんだったらベストスコアの

シチュエーションをこっそりイメージしてモチベーションをあげる、

などでもいいと思います。

 

そして準備ができれば出発、コースで成長痛ショットが連発でも焦らない。

ははーん、今まで自分はこうだったからこの成長痛ショット、ここがこうで、

こうだからこう、ということを頭での理解やイメージができれば、場合によっては

本当のその技術習得を待たずして、結果が先に出ることもあるでしょう。

ゴルフは、そこそこ上手くできているゲームかも、と思って頂けるのでは

ないかなと考えます。「わかる」が大きく前に進めてくれます。

自分の自然な感情の上に、解決に向けての理論や理屈に基づいてゴルフをしている感覚、

この方向で大丈夫だという気持ちが実は最高の状態では、という結論に至りました。

 

【難しさを可視化する、というシステム上の課題】

 

1部(子ども)か2部(大人)かあるいはその間の成長期か、

どこが楽しいのかは人それぞれです。

だけれども本来はどのフェーズであっても、忙しい日常の間を縫って自主的で主体的にされている人たちのゴルフ、全員がいつもものすごく楽しいということまでは難しくとも、前に進んでいるなという感覚を持ってもらえているのかということは非常に大切で、ゴルフの難しさと一言で片付けられてきたこの部分を、これからはどれぐらい可視化できるか、というシステム上の課題も見えてきた気持ちです。

 

最後になりましたが、そしてこれまた個人的な感想ですが、

地図を広げて行ったり来たりすることそのもの、つまりゴルフを「続けられる」

ことが一番のゴールであることは間違いなさそうです。

閑話休題ゴルフ地図編まとめはここまでです。

 

次回からはまた再びフェアウェイウッド編(考え方)に戻ります。

長い自粛期間もようやく全国的に終わりそうでひとまずはよかったです。

もしかすると、秋にまた必要と判断されれば、寒い時期に向けての自粛期間が

設けられるかもしれません。

このような時期をみなさんが心身共に健康的に過ごされますよう。

今週も最後まで読んでくださりありがとうございました。

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2020/05/25        bridge   |   

ゴルフクラブのお話 〜ゴルフ地図編③〜

みなさんこんにちは。

今回はゴルフ地図編③、②を補足した内容です。

 

②では、スイングもゲームも「守りながら攻める」のがゴルフ(あくまで個人的見解)ですが、特に両面とも「攻め」イメージを持たれている方は「時間がかかる」という感想を持ちやすいのでは、と考察しました。

 

またこの考察の箇所にてご自身のいつものスイング動作のイメージは「攻め」か「守り」のどちらですか?と質問しましたがこの時、普通にあるいは楽しく考えられた人と、質問の答えは自分自身であるにも関わらずなんとなく心配な気持ちで考えてしまった人では、「時間がかかる」か「時間をかけているか」問題に関しては、この時点で既に何かしらの差があるのかもしれない、という気もしています。

 

【張り手をする力よりも、張り手をされて簡単に飛ばされない力が大切】

 

これは「守りながら攻める」という動作(個人的見解ですが便利なのでこの名前で

表記します)のイメージ例の一つです。

張り手をしたこともされたこともない人がほとんどかと思われますが、相撲が

分かり易いかと考えました。

張り手に限らず組むこともそうでしょうし、もっと言えば相撲に限らず柔道や

レスリングなど格闘競技も同じかと思われます。

対戦相手との重心の崩し合いという、ジリジリとにらみあう中でいつ攻められても

パッと踏ん張れる、そうやって守りつつ攻める(技をかける)機会をうかがう。

上体がいくら激しく動こうとも、下半身は踏ん張れている、重心が簡単に

上下動しないなど、目まぐるしい勝負の中で垣間見える、あの一連の動作は

ゴルフスイング、特に体の使い方の参考になると思われます。

張り手を例に出したのは力を「出す」ではなく、力が「出る」という

イメージをお伝えしたかったこともあります。

 

上達していくと、パーやバーディを取っていく作業になっていきますが、

これは「飛ばす、止める、入れる」の連続です。

この動作の全てに求められるのは「正確でしっかりした」インパクトなので、

「しっかり」よりもまず大事なのは「インパクト」が確保されているかということです。

 

ゴルフのファンダメンタルに時間をかけるべきだと考える理由はここにあります。

クラブの運動でボールが飛んでいるかどうか。

始めたての人ほど失敗に対するメンタルは強いはずですので、

失敗ついでにちゃんと失敗することも大切、どちらにしても上達が

進めばいずれこの部分に行き着く、というのがその理由です。

 

【「遊びがない」という最大の特徴】

 

ゴルフゲームの最大の特徴は遊び(球)がないところと言います。

全てのストロークがカウントされ、それどころか空振りもペナルティーも

全てスコアに加算されていきます。

あくまで打数のみをカウントしそのスコアを争うストロークプレーが

最もポピュラーなゲーム形態として採用さている以上、一度打った打数は

取り消せないところにゴルフゲームの厳しさがあり、ショートゲームが

ゲームの中のゲームと言われる所以でしょう。

スコアの良い人ほど、ショットよりもショートゲームに多くの

コンセントレーションを割いているはずです。

どのようなスイングやクラブでのショットであっても頭のエネルギーを

使い過ぎる打ち方は18ホールの長丁場、やはり息切れします。

クラブを動かすのに、「サイレントムーブ」(英語のレッスン書などにはこう書かれている、なんとなくイメージしやすいですよね)という全身のフレームを使った踏ん張りを利用した打ち方、「インパクトの確保」はクラブに任せる、を目指してください。

 

こうしてショットに費やす集中力をショートゲームの方に回すなど、

1ラウンド中の「集中力の配分」を意識する事は、スコアメイクの上では

欠かせない考え方の一つとなってきます。

 

「守りながら攻める」をスイング、ゲームの両面で補足解説をしました。

少しでもみなさんの参考になれば幸いです。

次回は閑話休題ゴルフ地図編まとめです。

今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2020/05/22        bridge   |   

ゴルフクラブのお話 〜ゴルフ地図編②〜

みなさんこんにちは。

今週も閑話休題、ゴルフ地図編②です。

どうぞ最後までお付き合いください。

 

先週の①ではゴルフには「スイング」「ゲーム」「コミュニケーション」の地図がそれぞれあったとして、一番大きな「コミュニケーション」の地図をすでにお持ちの方はそのまま長くゴルフを楽しんでください、「スイング」の地図を広げているという方は今あるアナログ地図より、緻密で正確なデジタル地図が示されるその時(たぶんもうすぐ来ると予想)までは距離を稼ぐ番手のFWをコース上でポンポン打つ事を目指してください、「ゲーム」の地図を広げているという方は設定した目的地までの必要な技術・知識・体力などの「スイング&フィジカル」の地図に加えて、「経験値」というコンパス(自分のものがベストだが遠くを目指すほどシビアな状況判断の連続なのでそれが蓄積されるまでは信用できる人のものでもいい)があればなおいいです、というお話でした。

 

【「時間がかかる」ゴルフスイングについての考察】

 

「この練習をすれば必ず上手くなると言い切れる練習メニューはないがコツコツ積み重ねていけば、ある日突然上手くなるのが練習」とは元プロ野球選手の方の著書にあった言葉です。

またゴルフの練習は階段のように上達するとも言われます。

右肩上がりの上昇カーブ、というよりは最初は停滞が続くけどいきなりぽんと上に上がる、そしてまた停滞、しばらくすると上に上がるがまた停滞、を繰り返すので階段状で上手くなる、あるいはゴルフの練習は螺旋階段だという人もいます。

上がっているようで下がっている、下がっているようで上がっている、という事ですが

これも上手く表現されているように感じます。

しかし階段の踊り場があまりに長いと嫌になってしまうという方も多いと思われます。

 

ゴルフ上達についての「時間がかかる」のか「時間をかけている」のか問題ですが、

まずは、スイングの安定に「時間がかかる」ことへの考察です。

(中上級者などの熟練者の方の中にはじっくり「時間をかけている」という方もおられるかもしれませんが)

 

主に慣れの問題としての物理的に「時間がかかる」理由はゴルフのゲーム成立

(やむを得ない場合をのぞいて)が18ホール以上の場合がほとんどだから、

ということに尽きるでしょう。

ゴルフコンペに始まり、所属するクラブ競技、大小あるさまざまなアマチュア競技、

また各国で行われるプロのレギュラーツアーなどは短くても54ホール、大きな大会ほど

72ホールがスタンダードです。

「最終日はサンデーバックナインが勝負」などとよく言われますが優勝争いの中、

ここでスコアを伸ばす選手はそのツアーを制する位置にぐっと近づきます。

 

普段のラウンドでも終盤の数ホールでベストスコアを意識した途端に大叩きして

ベスト更新を逃した、という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

体力も集中力も厳しくなってくる中でのゴルフは大変でもあり醍醐味でもあります。

特にスイング立ち上げ期、ゲームも同時に意識することは最初難しいと

感じるかもしれませんが18ホールという長丁場に少しずつ慣れていってください。

 

【「時間がかかる」ゴルフゲームについての考察】

 

スイング立ち上げ期の次のフェーズ、18ホールを乗り切るスイングはあるがゲームが

安定しない、スコアで滞っている、練習をしているのにも関わらず階段の踊り場が

どこまでも、どこまでもある、しかもその先が上りの階段ならいいけど逆方向の階段なら

もうやめるかも、という方がおられるかもしれません。

 

このような方に一つ質問です。

プレーする時のご自身のスイングイメージ、動作としての全体的な大まかなイメージが

あると思われますが、それは自分にとって「攻め」的な動作イメージか、「守り」的な動作イメージかどちらでしょうか。

 

この「スイングの安定」の次のフェーズ、「ゲームの安定」で悩まれている方の多くは、ゴルフスイングを「攻め」的な動作イメージのみでされているのではないでしょうか。

 

【ゴルフは「攻め」か「守り」か】

 

この問いの回答、あくまで個人的見解ですが、ゴルフはスイングもゲームも両方、

攻めだけでも守りだけでもなく、「守りながら攻めている」という表現がその感覚に

おそらく近いのではないかな、と考えます。

スイング、ゲームの両面で「守りながら攻めている」のイメージ(無意識意識に関わらず)を持つことができるかどうか、この点に「時間がかかる」問題のポイントがある気がしてなりません。

 

今週のゴルフ地図編②はここまでです。

次週は閑話休題ゴルフ地図編③です。

どうぞお楽しみに。

今週も最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

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2020/05/20        bridge   |   

ゴルフクラブのお話 〜ゴルフ地図編①〜

みなさんこんにちは。

本来であれば、流れとしてフェアウェイウッド編(考え方)⑥ですが、

今回は閑話休題、ゴルフ地図編①です。

 

前回FW編⑤の最後、今ある「ゴルフ」とそれを取り巻く「ゴルフ産業」との

相関図が、最適化された一人一人の「ゴルフ地図」に変えることができれば

(おそらくもうすぐ変わるのではと考える)、「ゲームかコミュニケーションか」という

ゴルフに内包されていた矛盾が両立へと翻る一歩となり、ゴルフというスポーツが

少し変わるのかもしれない、というお話でした。

 

【自分だけの『アナログ』ゴルフ地図を広げて行き先を設定する】

 

ゴルフというスポーツは「ゲームかコミュニケーションか」なんて直言すると、それは極端だという声が聞こえてきそうですが、そのご意見はごもっともです。

ラウンドを共にする楽しいゴルフ仲間がいるということは素晴らしいことです。

ゴルフに限らず日常を離れ、静かな自然の中で1日を過ごすことは心身共のリフレッシュになりますよね。

物事を始める端緒というのは様々あると思われますが、ゴルフの場合で言えばクラブのお下がりが回ってきた、なんていうのは個人的には良いきっかけだなと思いますし、

最初のゴルフ立ち上げ期間にアテンドしてくれる人やゴルフ仲間がいるというのは

かなりラッキーなことです。

そういう環境にある人たちはこれからもその流れに身を委ねていってほしいです。

 

自分自身を振り返るとわたしも人に勧められてゴルフを競技の形でいきなり始めました。

とはいえ、もし仮にそこで始めることがなかったとしても、いずれどこかで何かの形でしただろうなというのも実感としてあります。

 

つまり、きっかけは何でもいいのでは、ということです。

人にも説明できるぐらいものがあったらあったでいいし、なければないでもいい。

「ゴルフを始めてみようかな」とぼんやりと浮かんだこと、

浮かぶ人は浮かぶし、そうではない人はその時はそうではないだけ、

もしかするとずっと浮かばないかもしれない。

野球やサッカーのファンと同じでなぜそのチームが好きかと聞かれても

理由がある場合もあれば特にはない、ということもあるでしょう。

最初のあれこれにこだわる必要はないのでは、というのがわたしの考えです。

 

むしろ向けるべき意識の矛先は小さな終着点たち、始められた以上は

今の段階での「とりあえず」でも「しっかり」でも「適当」でも何でも良いので

何かしらの行き先を設定することをお勧めします。

自分なりのその設定を自分が自分に説明できるぐらいであればかなり

良い感じで、そうなるとそこまでの道中もがぜん面白くなると思われます。

ゴルフはこの自分なりの地図や設計図があるのとないのとでは全然ちがうと考えます。

 

近い将来か遠い未来かはわかりませんが、自分の希望や目標に対して

現在の自分自身にぴったり最適化された『デジタル』によるゴルフ地図が示される、

ということがきっとあるでしょう。

その日がやって来るまではプレイヤー自身、もしくはそれをアテンドする

周囲の人がその人の希望や目標に沿ったなんとなくの『アナログ』ゴルフ地図や

設計図を持ち、それを元に目的地へと向かって進んでいく、そんなイメージでしょうか。

 

【『デジタル』ゴルフ地図になくて『アナログ』ゴルフ地図にあるもの(予想)】

 

ゴルフを始めた人がスイングの立ち上げ期間中(開始35年)、コースでの

セカンドショット以降、距離を稼ぐ番手のFWを芝の上から直接ポンポン打つ

ことを目指しましょう、というのはスイング部分でのゴルフ地図の一つの終着点として、

またクラブフィッティングや試打会等の活用は自分のその現在地の確認として、

それぞれイメージの一つとしてお示ししたものです。

おそらくクラブフィッティングや試打会という単語から既存のシステムを連想、

そこから予想される時間を体感的に長く感じた人は、ゲーム部分では少し停滞

されているのかもしれません。「時間がかかる」か「時間をかけているか」問題で、

ここを重要なポイントとされている方が多くおられ、この問題はゴルフの上達が

持つ難しさの一つなのだという考えに至りました。

 

『デジタル』ゴルフ地図がおそらく得意とされるフィジカルやスイング部分に対して、

状況判断を繰り返し求められるゲーム部分は、主に時間の経過や実戦の経験の

蓄積で研ぎ澄まされる感情や感覚などの「経験値」という人間の中にある

『アナログ』ゴルフ地図なのかもしれません。

 

ゴルフ地図編①はここまでです。

縦に細長い日本は四季があり、気候の変動や自然災害も多く、

今回の新型コロナウィルス感染拡大に対処していくことは非常に難しい面も

あると思われますが、現時点ではどれがプラスでマイナスかも経過と共に

やっていくしかないという現状です。

この先も一難去ってまた一難でしょうが、対策はしっかりし、後はあまり

塞ぎ込まずに気分転換をうまく図りながら過ごしていきましょう。

今週も最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

 

 

 

 

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2020/05/14        bridge   |   

ゴルフクラブのお話〜フェアウェイウッド編(考え方)⑤〜

みなさんこんにちは。

 

ここまでのお話ではゴルフを始めた人の立ち上げ段階の一旦の終着点として距離を稼ぐ番手のフェアウェイウッド(以下FW表記)をコースの上からリズム良くつ事目指されてはどうかと提言シビアなショットのでクラブ選びも重要ですざっくり言えば男性はアメリカのメーカー、女性は日本のメーカーのFW人気敷居は少し高いかもしれませんがクラブフィッティングや試打会を活用しましょうということでした。

ここまでがフェアウェイウッド編(考え方)①〜③のお話です。

 

「距離を稼ぐ番手のFWには、今当たるものと少し練習すれば当たるものあるので、試打会などのシステムを活用してチェックしてみましょうというお話からそもそもゴルフはなぜ上達に手間も暇もかかるのか?」というところに話が展開しました。

あくまで個人的見解ですが、結論として大人の場合ほとんどの人が「目的」のゴルフに向かって加齢の中、忙しい日常の間を縫って練習するにも関わらず、根本解決と対処療法が混在することが多い現状では時間軸がイメージしづらいから、ではないかということを考察しました。

これが先週の④のお話でした。

 

③まではゴルフ立ち上げ期間開始10年ぐらいが目処)中でもスイングのファンダメンタルを主にされている方へのお話です。

それに対して④ゴルフスイング立ち上げ期間深掘りした話なので、ゴルフクラブのFWの話からはやや脱線しています。

ですが、ここの主旨はゴルフ始めてみたいけどどうすればいいかわからない人や、もしかするとゴルフを途中でやめたくなっているかもしれない人へ向けて書いているのでもう少しお付き合いください。

今週の⑤も脱線は続きます。

 

【「手段」のゴルフ=プラットフォーム化されるゴルフ?】

 

「目的」のゴルフというのは、スコアがいくつだったとか、ティーショットが何ヤード飛んだとか、あそこのセカンド番手は何番だったとか、いわゆるこれぞゴルフの会話、みなさんの興味があるところもちろんわたしもあります)どこにでもよくあるゴルフの風景です。

 

では「手段」のゴルフというものがあるとして、それはどういうものでしょうか。

最近よく耳にする「プラットフォーム」という言葉、意味は土台となる環境などとありますSNSプラットフォームはどこにするか?など見聞きするようになって久しいですよね。

 

確かにゴルフはコミニュケーションツールとして非常に優れているところがあります。

ここに異論はありません。

一緒に1ラウンドを一度でもするとその記憶は意外となくならないものです。

1ラウンド、18Hは短くないということを思い知ります。

少し話が逸れますが「囲碁」「将棋」「ゴルフ」ができる(ここでのできるゴルフ場合上手いうよりも場の雰囲気を壊さずにみんなと楽しく回ることができるという意味組織で出世するといわれるそうですが、遊んで楽しい人は仕事をしても楽しいあとはゲーム上での先を読む機知がある、ということでしょうか。

また「ゴルコン」なるものもあります。

ゴルフ婚活の略の「ゴルコン」だったと思われますが、これもゴルフは1日仕事なので相手をどんな人かをよくみることができるということですよね。

いずれも社会人としての社交の場として(場合によっては止むなく押し切られる形で?)ゴルフを活用しましょう、という事かと思われます。

 

こうして考えると、ゴルフをコミニュケーションツールの一つの「手段」としてプラットフォーム化するということは、以前よりある事ですね。

ゴルフに限らず、お稽古ごとや学校の部活動から始まって、その人の趣味嗜好に関するものはいつでもなんでも仲間を形成するのに有効です。

 

ただこれはゴルフの場合、仲間を作って終わりじゃないですよね。

気の合う仲間が形成されてもそこでの関心事はすぐによくある「目的」の

ゴルフになっていくでしょう。

ゴルフがいかにゲーム性高く、コンペティティ個人競技か、ここに

よくよく心当たりがある、という方も多いと思います。

良いゴルフ仲間がいることは間違いなく素晴らしいですが、人によっては(というかほとんどの人は)それだけではゴルフをするモチベーション向上もしかすると場合によっては維持にもならない事もあるでしょう。

 

優れたコミニュケーションツールの一つとしてずっと以前からプラットフォーム化されていた「手段」のゴルフはその入り口を過ぎると、「目的」のゴルフに行き着きます。

「目的」のゴルフへ突入すると、「手段」のゴルフは一定の役割を残すもののゴルフから遠ざかる人やフェードアウトする人も出てきます。

 

 

【「ゴルフ」と「ゴルフ産業」の図一人一人を最適化する「ゴルフ地図」へ変換される時代へ】

 

ここまでのそれぞれの認識を整理してみましょう。

「目的」のゴルフは「結果」のゴルフに、「手段のゴルフ「プラットフォーム化されるゴルフ」改め、プラットフォーム化されるゴルフ産業」へとそれぞれ言い換えられることができます。

(個人的には「プラットフォーム化されるゴルフ産業」については個別にアイデアや提言があるので機会があればまた書きます。)

 

ここで一つのイメージが浮かんできます。

スポーツやゲームとして何かしらを競う「ゴルフ」があってその周りを

取り囲むように「ゴルフ産業」があるという図です。

そしてこの図ゴルフをする一人一人を最適化していくゴルフ地図に

変えて考えてみましょう。

最初の位置がどこで、現在地はどこで、最終目的はどこで、ここへ

行き着くためにはどうすればいいか、ということをゴルフをする一人一人が

いつも認識することができるようになる。

こんな時代は意外とすぐに来るのかもしれません。

 

コミニュケーションツールとして優れてはいるが、ゲーム性の高い個人競技でもあるゴルフというスポーツ内包されていた矛盾が、一人一人最適化することで今よりももう少し変化することができるかもしれません。

次週の⑥ではこの可能性を考察していきます。

ゴルフを立ち上げている人へのゴルフクラブのお話FW編(考え方)から

少し脱線した話が今週も続きましたが⑤はここまでです。

 

もしかするとかなりの脱線かもしれませんが、これも何かしらやたらと

哲学的になりやすい自粛期間中、新コロ騒動下の影響だと温かく読んで頂ければ幸いです。

最近は日が伸びてきました。

季節が変わる中で新しい楽しみが一つでもあれば毎日の気持ちも違いますよね。

今週も最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

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2020/05/07        bridge   |